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2009年11月 8日 (日)

中国がウラン資源やアフリカ資源確保へ動く

中国がウラン資源やアフリカ資源確保へ動く
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

昨日今日,2009年11月7,8日,中国の温家宝首相はカイロに飛んで,アフリカ諸国首脳を集めて,資源と援助の会合を持ち,一方日本の鳩山首相は,東京にメコン下流沿岸諸国の首脳を集めて,日本の支援を,「鳩山イニシアチブ」,として強調している。「中国がメコンに力を入れるから日本に不利という話ではない」,と日本政府は語っているが,中国の200億ドルと日本の50億ドルには,歴然たる差がある。

ただ,中国の,メコンの200億ドル,というのは,多分に投資が含まれていて,日本のODAとは質が異なると思うが,今日の記事では,この中国の投資なるものに注目が集まっている。アフリカに投資作戦を展開しているのは,香港籍の中国投資基金CIFで,中国政府は,CIFは政府とは関係ない,と言っている。それは,ダルフール問題を抱えるスーダンや,この9月に100人以上を射殺したギニア政権の問題を抱えているからだ。

しかし,今日のメディアの報道は,アフリカに出かけているCIFのキーパーソンの中には,明らかに国営企業や政府機関のメンバーが含まれており,更に中国情報機関のスタッフも含まれている可能性があるという。スーダン,アンゴラ,ナイジェリアを中心とした原油,ギニアの銅,更に南米に飛んで,ペルーの鉄鉱石,モンゴルの銅,また今日の原子力の記事で,カザフスタンのウランは,中国にとって必須の資源という。

太平洋戦争の前に,日本は必死になって,朝鮮半島の石炭・鉄鉱石,マレー半島の錫,スマトラのパレンバンの原油を抑えにかかったが,これは国際市場の中に入れてもらえないからそうなったので,国際市場がしっかりしていれば,資源はその中で調達可能だ。中国が,自らの手で資源を押さえにかかっている行動は,戦争とは言わないまでも,あらゆる国際紛争をシミュレーションしているからだろう。その点,日本は甘いのか。

先日も,国際エネルギー資源の中で戦っている友人からメールを貰ったが,国際メジャーには太刀打ちできないが頑張っている,と言っていた。日本は国際メジャーなどの枠の中で生き延びてきたし,これからも生き延びる積もりだ。今朝の朝日新聞のコラムの中に,間もなく中国がGDP総額で日本を追い越す,そうなったときの中国の姿勢は,と聞かれた中国政府要人は,人口が違うからまだまだだ,と婉曲に変化を否定している。

しかし,中国人全体がその日を心待ちにしているに違いない,今こそ米中二大大国の時代だと。30年間というのは一人の人間にとって一世代だから,その間平穏である見通しがあれば,心は落ちつく。国際エネルギー資源と戦う友人も言っていたが,石油にしても天然ガスにしても,後30年以上,となるまでは比較的落ちついているが,残り30年近くになってくると,探査に勤しんで年数を増やす,人類は無限のその繰り返しだろうと。

最終的には,米国と中国は戦うだろう,と皆考えている,まあその時が人類の終わりかも知れないが,それが30年ぐらいは大丈夫だろう,では心許ない,少なくとも半世紀,50年ぐらいは欲しい。米国には,シェブロン,エクソンモビルなど,世界の資源を支配している企業がある。中国は,今,外貨資源がある間に,まだ抑えられていない資源,特にアフリカの資源を中心に,シーレーン確保も狙いながら,活動中だ。

日本はどちらに付くのか。今朝の朝日新聞は,三国志でどうか,と言っている。魏の曹操が米国であり,日本が蜀で中国が呉,大国魏に対して蜀と呉が連合すれば勝てる,という。鳩山内閣は何か危ないゲームをやっているように思えて仕方がない。日米関係再検証,という意味は,経済のことを言っているのか安全保障のことを言っているのか,はっきりさせて欲しい。

中国との友好を増進させる,経済の面から必須の考え方であるが,米中が,50年後か100年後か,いつか戦うであろう,との前提に立てば,安全保障の面では確固たる足下がなければ軽挙妄動できないだろう。今日の日経にも,「日米,衝突回避を優先,首脳会談,普天間問題深入りせず」,「小沢氏が中国共産党幹部と会談へ,民主,パイプづくり加速」,どう見ても日米関係見直しである。

私たちが子供の頃に,明日は鳩山一郎総理大臣が誕生する,と言っていた日に,今でもその新聞を読んでいた場所まで覚えているが,突然にマッカーサー司令部から,鳩山一郎のレッドパージが発せられて,吉田茂首相の誕生に繋がった。鳩山一郎の書いた論文の一部に米軍批判があった,と言う逸話もあるが,鳩山首相の対米外交が確信犯ならば,それならそう言って,総選挙で国民に問うてからにして欲しい,勝手に変えられては困る。

安全保障の面から,魏と組むのか呉と組むのか,それによって全く変わってくるのは,エネルギー資源戦略だ。呉と組むならば,中東やアフリカからの原油や天然ガスLNGなどは,寧ろミャンマーのパイプラインを支援して,日本は中国の広東でその原油や天然ガスを受け取る,と言う可能性も踏んだ上で準備をしておく必要がある。沖縄の米軍移転を海外まで考慮に入れるならば,米国も鳩山首相を確信犯と見るだろう。

今日のその他の報道。ベトナム国会はGDP目標6.5%でソンラ水力は2010年12月一部運開。ベトナム国会は中部の洪水に鑑み水力建設の厳重な管理を要請。ベトナム政府は国会に対してソンラ水力の39%増など予算増額要請。パキスタンはインドのキシャンガンガ水力で世界銀行に仲裁を求める決意。ネパールの456MWアッパータマコシ水力でNEAが10%NTに渡す。

モロッコの太陽光発電開発の将来は極めて明るい。ラオスのルワンプラバンを中心とした紀行紀でメコンの落ちついた旅。インドの紛争を続けたインドラサガールの400MWメシュワール水力は2010年完成。カメルーンの電力はSONELが一部民営化AES参入で新しい時代に。中国の国家石化CNPCが四川省のガス田開発でシェブロンと共同開発で合意。中国の政府投資基金が米国の発電企業AESの資本一部を買収。

今日の主題

●091108F China, chinadigitaltimes
中国の世界資源獲得戦略は温家宝のエジプト会議で進行中
China’s Africa Investments Under Harsh Spotlight
http://my.reset.jp/adachihayao/index091108F.htm
http://chinadigitaltimes.net/2009/11/chinas-africa-investments-under-harsh-spotlight/
●091108G China, prweb
中国は積極的な核燃料資源の確保で原子力発電開発を強化へ
China Seeks Uranium Supplies for Nuclear Power Growth
http://my.reset.jp/adachihayao/index091108G.htm
http://www.prweb.com/releases/2009/11/prweb3171644.htm

その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091108I Vietnam, saigon-gpdaily
ベトナム国会はGDP目標6.5%でソンラ水力は2010年12月一部運開
NA approves 6.5 percent GDP target
http://www.saigon-gpdaily.com.vn/National/2009/11/75806/
○091108J Vietnam, thanhniennews
ベトナム国会は中部の洪水に鑑み水力建設の厳重な管理を要請
Legislators call for tighter hydro plant controls to curb floods
http://www.thanhniennews.com/politics/?catid=1&newsid=53558
○091108K Vietnam, thanhniennews
ベトナム政府は国会に対してソンラ水力の39%増など予算増額要請
Gov’t seeks more funds for key projects
http://www.thanhniennews.com/politics/?catid=1&newsid=53560
○091108L Pakistan, thenews
パキスタンのジラニ首相が200MWニシャット火力の竣工式主宰
PM inaugurates 22MW power plant
http://www.thenews.com.pk/print1.asp?id=207281
○091108M Pakistan, thenews
パキスタンはインドのキシャンガンガ水力で世界銀行に仲裁を求める決意
Pakistan to move WB on water issue
http://www.thenews.com.pk/print1.asp?id=207390
○091108N Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンでWWFが石炭火力建設継続の政府の意図に抗議
Environment group hits coal plants’ construction
http://www.mb.com.ph/articles/228390/environment-group-hits-coal-plants-construction
○091108A Nepal, myrepublica
ネパールの456MWアッパータマコシ水力でNEAが10%NTに渡す
NEA offers 10% to NT in Upper Tamakoshi PM briefed on 3 hydro projects
http://www.myrepublica.com/portal/index.php?action=news_details&news_id=11533
○091108B Morocco, magharebia
モロッコの太陽光発電開発の将来は極めて明るい
Solar energy: Morocco's bright ? and green ? idea
http://www.magharebia.com/cocoon/awi/xhtml1/en_GB/features/awi/features/2009/11/06/feature-01
○091108C Laos, timesonline
ラオスのルワンプラバンを中心とした紀行紀でメコンの落ちついた旅
A slow, ponderous journey up the Mekong
http://www.timesonline.co.uk/tol/travel/destinations/south_east_asia/article6904497.ece
○091108O India, business-standard
インドの紛争を続けたインドラサガールの400MWメシュワール水力は2010年完成
Maheshwar power project on track
http://www.business-standard.com/india/news/maheshwar-power-projecttrack/375491/
○091108D Cameroon, allafrica
カメルーンの電力はSONELが一部民営化AES参入で新しい時代に
Electricity Supply - Foundation to Industrial Expansion
http://allafrica.com/stories/200911060902.html
○091108E China, petroleumworld
中国の国家石化CNPCが四川省のガス田開発でシェブロンと共同開発で合意
CNPC, Chevron agree to start developing China gas field
http://www.petroleumworld.com/story09110616.htm
○091108H China, online.wsj
中国の政府投資基金が米国の発電企業AESの資本一部を買収
AES Will Sell 15% Stake To China's Sovereign Fund
http://online.wsj.com/article/BT-CO-20091106-713885.html

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○日メコン首脳会議,温暖化対策10年の工程表,「東京宣言」に明記
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091107AT3S0700I07112009.html
○首相,ODA拡充表明へ,対ミャンマー、民主化条件に
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091107AT3S0601Q06112009.html
○「ポスト京都」の原案まとまらず,国連作業部会が閉幕
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091107AT2M0700807112009.html
○日米,衝突回避を優先,首脳会談,普天間問題深入りせず
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091108NT3S07019107112009.html
○小沢氏が中国共産党幹部と会談へ,民主、パイプづくり加速
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091108AT3S0700U07112009.html
○ベトナム首相,「原発協力,日仏が軸」,2010年65%成長に回復
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091108AT2M0701P07112009.html
○丸紅,イラクで大型肥料工場の刷新・拡張事業を受注,バグダッド北200km
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091108AT1D2705207112009.html
○G20財務相会議,政策協調手探り,実効性,経常収支の赤字と黒字で米中の対応カギ
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091108NT3S07005107112009.html
○日メコン首脳会議,温暖化対策10年の工程表,「東京宣言」に明記
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091108AT3S0700I07112009.html
○中国首相,エジプト訪問,ムバラク大統領らと会談,医薬や農業分野で協力
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091108AT2M0702107112009.html
○タイとカンボジアの対立激化 ASEANスリン事務局長,自制をと
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009110802000074.html
○米国,地熱発電の開発に3億3,800万ドル投資,123プロジェクト
http://www.ecool.jp/foreign/2009/11/doe54-422.html
○ベトナム首相,原発・高速鉄道建設計画で日本と協力強化へ
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920000&sid=aHzzcyk.qasw

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●中国の世界資源獲得戦略は温家宝のエジプト会議で進行中

Premier Wen Jiabao is currently in Egypt for a China-Africa forum that will run from November 6-8. With continued China-Africa cooperation plans at the focus of forum talks, many are bringing the topic of China-Africa trade and investments under greater scrutiny. From Joelle Garrus for AFP: From oil in Sudan, Angola and Nigeria to bauxite in Guinea, China has been pouring money into natural resources not only in Africa but also around the globe, with other investments in Peruvian iron and Mongolian copper.

エジプトの飛んだ中国の温家宝首相だが,中国アフリカ・フォーラム(注5)で,中国のアフリカ進出を総括する意図を余すところなく披露したわけで,世界のメディアから,中国の意図とその戦略について,論評されている。原油を求めてのスーダン(注6),アンゴラ(注7),ナイジェリア(注7)から,ボーキサイトを求めてのギニア(注9)まで,資源獲得への資金投入は,更に世界へ,ひいてはペルーの鉄(注10),モンゴルの銅(注11)と展開する。

この投資のやり放題は,エキサイティングな経済成長を支えるのもだが,最近の中国投資基金CIF(注12)は,その2週間前に血で血を洗ったコナクリへの莫大な投資を,中国政府は民間企業のやったことだ,と嘯いている。しかし,米国議会が関係する米中経済安保調査団(注14)は,香港籍のCIF(注12)は不透明な組織で,明らかに中国政府と連携している,と報告している。

即ち,何人かのCIF(注12)のキーパーソンは,中国国家企業や政府組織と,明らかに繋がっており,可能性としては,情報機関と関係がある。この中国のアフリカ接近の役割への隠された疑問は,既に,賞賛と,一方で激しい非難の曝され始めている。一党独裁で数百万の貧困層を引っ張り続ける中国政府は,西欧的な,民主主義と透明性こそが繁栄への道,というものに,甚だ懐疑的だ。

中国の対外援助や資源への投資は,人権やその政府の政治手法には全く関係ない,それは中国が長くとり続けてきた,内政不干渉,の原則に従っている。この隠れた援助の手法が,悪の政治をクリーンにする,との批評もあるが,殆ど成功はしていない。このような分野に集中しているNGOに言わせれば,西欧の多くの政府も,金銭的支援で汚職の改善に貢献したかと言えば,そうも言えない。

このアフリカ大陸の諸国が,食い散らしたような国際プロジェクトで,何かをもたらされただろうか,殆ど何もない。数十億ドルの資金を投入されたナイジェリア(注8)を見ればよい,その電力供給はどうなっているのか,深刻なつぎはぎの電力供給体制で,今でも苦しんでいるではないか。

(注)F (1) 091108F China, chinadigitaltimes,(2) title: China’s Africa Investments Under Harsh Spotlight,(3) http://chinadigitaltimes.net/2009/11/chinas-africa-investments-under-harsh-spotlight/,(4) Premier Wen Jiabao,(5) China-Africa forum, Egypt,(6) Sudan,(7) Angola,(8) Nigeria,(9) Guinea,(10) Peruvian iron,(11) Mongolian copper,(12) China Investment Fund, CIF,(13) Conakry,(14) US-China Economic and Security Review Commission,(15) Emma Graham-Harrison, for Reuters,(16) Joelle Garrus for AFP,(17) Fredrik Galtung, chief executive of Tiri,(18) Photos of Wen’s arrival in Egypt, from Xinhua,(19) China & Africa,graph source: http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2009/2009honbun/image/ic1102.png,(20)

今日の参考資料

●091108F China, chinadigitaltimes
中国の世界資源獲得戦略は温家宝のエジプト会議で進行中
China’s Africa Investments Under Harsh Spotlight
http://my.reset.jp/adachihayao/index091108F.htm
http://chinadigitaltimes.net/2009/11/chinas-africa-investments-under-harsh-spotlight/

最近の関連資料

○091105F China, reuters
中国のアフリカの資源及び通商との関わり合いの歴史
China's oil and mineral deals in Africa
http://www.reuters.com/article/marketsNews/idUSPEK30076220091104
●091030B Rwanda, defenceweb
ルワンダへの投資について中国企業がコンゴとの関連で高く評価
China praises Rwanda's investment potential
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030B.htm
●091029D Ethiopia, af.reuters
エチオピアの道路や水力ダム建設に中国企業が進出
Ethiopia earmarks almost $1 billion for roads
http://my.reset.jp/adachihayao/index091029D.htm
●091028G China, finfacts
中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言
China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028G.htm
●091027E China, ngrguardiannews
中国とアフリカの関係でナイジェリアの原油などその眞の意図は何か
The truth about China-Africa relations
http://my.reset.jp/adachihayao/index091027E.htm
○091025D Nigeria, vanguardngr
ナイジェリアの電力を含むインフラ建設に中国企業CGGCが覚書を交わす
FCT, Chinese firm seal pact on housing
http://www.vanguardngr.com/2009/10/23/fct-chinese-firm-seal-pact-on-housing/
●091025E China, business-standard
中国のアジア,アフリカ,南米を目指すグローバルな経済政策
ND Batra: China's economic diplomacy
http://my.reset.jp/adachihayao/index091025E.htm
●091021H Africa, allafrica
中国はギニアの軍事政権と70億ドルに上る鉱山事業投資から距離を取り始めた
China's Business Ties to the Loathed Camara Junta Could Quickly Backfire
http://my.reset.jp/adachihayao/index091021H.htm
○091020G Zambia, lusakatimes
ザンビア大統領が中国のCCSプラントなどインフラ支援に感謝
Government appreciates Chinese investments ? RB
http://www.lusakatimes.com/?p=19041

●中国は積極的な核燃料資源の確保で原子力発電開発を強化へ

China is today pursuing the acquisition of nuclear generating and fuel processing technology as it plans an aggressive nuclear energy expansion plan. Its domestic uranium resources, however, fall short of the forecast requirements needed to fuel commercial reactors slated for construction over the next two decades, Dr. R. Gene Clark, chief executive officer of TradeTech, explained in a recent presentation to the Nuclear Industry Congress in Shanghai, China.

中国,上海で開かれた,原子力産業会議(注5)に於ける,トレードテック(注4)のクラーク社長(注4)の話の要点である。トレードテック(注4)は,世界の核燃料市場の調査を行っていて,有益な情報をそのサイト上に流している。中国は,積極的な原子力発電開発の計画を持っているので,原子力発電技術とその燃料生産過程の技術を追求し続けている。しかし,この先20年間の計画では,国内ウラン資源は不足すると見られている。

従って,中国の原子力産業界は,探査や海外企業との合弁を通して,海外ウラン資源の獲得に奔走している。海外企業との合弁に加えて,長期に亘るウラン資源購入契約を獲得すべく交渉を続けている。現在中国は,年間ウラン850トン(注14)の生産能力を持っているが,これは,新規ウラン鉱の開発,既設ウラン鉱の拡張,石炭灰からのウラン回収を通じて,拡大して行く必要がある。

更に,カザフスタン(注7)に於ける合弁形成は,大きなウラン資源の拡大に繋がる。将来の中国にとって重要な要素に,ウランの濃縮技術がある。濃縮ウランの買い入れ増大か,技術的な限界も考えられるが,ウラン濃縮作業の実用化だ。世界的には,この濃縮技術によって供給確保を計画しているのは,ロシア,中国,日本,欧州,米国,などがある。

(注)G (1) 091108G China, prweb,(2) title: China Seeks Uranium Supplies for Nuclear Power Growth,(3) http://www.prweb.com/releases/2009/11/prweb3171644.htm,(4) Dr. R. Gene Clark, chief executive officer of TradeTech,(5) Nuclear Industry Congress in Shanghai, China,(6) Denver, CO (PRWEB) November 6, 2009,(7) Kazakhstan,(8) uranium enrichment services,(9) U-235,(10) separative work units (SWU),(11) Nuclear Market Review (NMR),(12) TradeTech Market Values (Exchange Value, UF6 Value, Loan Rate, Conversion Value, SWU Value, and Transaction Value),(13) Uranium spot market pice, graph source: http://www.uranium.info/,(14) 850 tU annually,(15) Uranium resources map source: http://home.hiroshima-u.ac.jp/er/Resources/Image1636.gif,(16)

今日の参考資料

●091108G China, prweb
中国は積極的な核燃料資源の確保で原子力発電開発を強化へ
China Seeks Uranium Supplies for Nuclear Power Growth
http://my.reset.jp/adachihayao/index091108G.htm
http://www.prweb.com/releases/2009/11/prweb3171644.htm

最近の関連資料

○091106F China, business.globaltimes
中国は2020年の原子力発電設備を70GWとしている
Experts: China's installed nuclear power capacity to reach 70 GM by 2020
http://business.globaltimes.cn/data/2009-11/482164.html
○091002F China, english.eastday
中国の政府系ファンドCICがカザフスタンの原油ガスへ投資
CIC buys stake in Kazakh oil and gas
http://english.eastday.com/e/1001/u1a4701494.html
●090928K China, reuters
中国のNEAトップが安全から見て原子力開発の速度が速すぎる
China official warns on "too fast" nuclear plans
http://my.reset.jp/adachihayao/index090928K.htm
●090928M China, shanghaidaily
中国の山東省に1,250MのWE機原子力ユニット2機を建設へ
Haiyang nuclear plant gets green light
http://my.reset.jp/adachihayao/index090928M.htm
●090925G China, business.asiaone
中国の政府系ファンドが世界の資源への投資を拡大
China sovereign fund boosts resource interests
http://my.reset.jp/adachihayao/index090925G.htm

2009年11月 6日 (金)

インドネシアのアラフラ海で海上LNG基地実現へ

インドネシアのアラフラ海で海上LNG基地実現へ
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

INPEXと言うのは,2008年10月1日に,国際石油開発帝石ホールディングス株式会社が国際石油開発と帝国石油を合併して出来た,海外資源の開発を狙っての,日本の野望に満ちた国策の企業である。世界に多くの原油ガスの開発を仕掛けているが,特に今回の,海上LNG基地の提案に関しては,今後の世界の天然ガス生産に,大きな影響を与えるものとして,期待したい。ナツナ・ガス田,タングーLNGでも活躍中。

国際石油開発帝石のサイトの説明を要約すると,1998年11月に,アラフラ海のマセラ鉱区の100%権益を取得,2000年にアバディ・ガス田を発見,2002年にガス層の広がりを確認,2007年5月より本格調査,2008年半ばよりインドネシア政府のBPMIGASと開発計画の調整を行っている。2009年9月初めに,海上LNG基地承認とニュースが流れたが,1月半ばには島嶼利用を検討,決定が難航していた。

海上基地の建設費は196億ドル,と言われてきたが,INPEXは,100億ドルで出来る,と言っている。2016年の完成を目指している。生産目標は,年450万トンである。アバディ・ガス田の埋蔵量は,10兆立方フィート以上で,14.4兆立方フィートのタング・プロジェクトに次ぐインドネシア第2の規模という。インドネシアは,天然ガス輸出国として,カタール,マレーシアに続いて,世界第3位の位置にある。

AFPの2007年の記事で,シュワルツェネッガー・カリフォルニア州知事が,ロサンゼルス西部沖合,マリブ沖22kmの海上に広大な,「恒久的天然ガス基地の建設」,の承認を拒否したという。当時の技術では,ロサンゼルスの盆地地帯で毎年大量のばい煙とスモッグが発生する恐れがあったという。そう言う意味では,この日本企業,国際石油開発帝石の,海上LNG基地が,世界で初めて,と言うことになる。

地球上どこでも天然ガスは出る,という立場に立てば,この海上LNG基地がどれほど重要な試みから分かるというものだ。今までは,LNG基地までは必ずパイプラインを敷設しなければならないから,どうしても海岸とある距離の中にガス田がなければならない。もしこのインペックスの構想が成功すれば,その応用範囲はもの凄く広がることだろう。あの海の真ん中,アラフラ海に注目した経緯が知りたいものだ。

今日のその他のニュース。ベトナムのEVNが北部の1200MWライチャウ水力を計画中。ウガンダの送電線で住民が反対しブジャガリダムの工程に遅れ。ネパールのトリシュリA水力などに中国がローンを供与。インドネシアの中部で英国籍企業IPが2,000MW火力を計画中。中国は2020年の原子力発電設備を70MW,また,太陽光設備を20MWとする計画。ブラジルの77億ドルのサントアンオニオ・ダムについて検討中。

今日の主題

●091106D Indonesia, en.vivanews
インドネシア政府は国際石油開発帝石提案の海上LNGプラントを採用へ
Inpex to Build Floating LNG Plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index091106D.htm
http://en.vivanews.com/news/read/102939-inpex_to_build_floating_lng_plantI

その他の世界のエネルギー関連ニュース

○091106A Vietnam, easybourse
ベトナムのEVNが北部の1200MWライチャウ水力を計画中
Electricity Of Vietnam Plans 1,200-MW Hydropower Plant
http://www.easybourse.com/bourse/actualite/electricity-of-vietnam-plans-1-200-mw-hydropower-plant-FR0010208488-756331
○091106B Uganda, newvision
ウガンダの送電線で住民が反対しブジャガリダムの工程に遅れ
Bujagali dam delay blamed on public
http://www.newvision.co.ug/D/8/13/700102
○091106C Nepal, nepalnews
ネパールのトリシュリA水力などに中国がローンを供与
China pledges Rs 14.97 billion as soft loan
http://www.nepalnews.com/main/index.php/news-archive/3-business-a-economy/2255-china-pledges-rs-1497-billion-as-soft-loan-.html
○091106E Indonesia, en.vivanews
インドネシアの中部で英国籍企業IPが2,000MW火力を計画中
International Power Eyeing C Java Power Plant
http://en.vivanews.com/news/read/102861-international_power_eyes_c__java_power_plant
○091106F China, business.globaltimes
中国は2020年の原子力発電設備を70MWとしている
Experts: China's installed nuclear power capacity to reach 70 GM by 2020
http://business.globaltimes.cn/data/2009-11/482164.html
○091106G China, tradingmarkets
中国は2020年までに太陽光設備を20MWとする計画
China to have 20 GW of installed solar power capacity by 2020
http://www.tradingmarkets.com/.site/news/Stock%20News/2627697/
○091106H Brazil, Financial Times
ブラジルの77億ドルのサントアンオニオ・ダムについて検討中
Amazon dam comes under close scrutiny
http://www.ft.com/cms/s/0/d8b8f78a-c8d9-11de-8f9d-00144feabdc0.html
○091106I China, hindu
中国政府がブラマプトラ河上流のザンム水力は下流に影響がないと
China reassures India on dam projects
http://www.hindu.com/2009/11/06/stories/2009110660071000.htm

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○タイ,駐カンボジア大使らを召還,元首相の経済顧問任命に抗議
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091105D2M0503005.html
○中国投資CIC,インドネシア石炭大手らに出資,27億ドル
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091105D2M0503705.html
○インペックスの豪LNG施設,最終投資判断は来年末以降に,設計が進まず
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009110600367
○米上院委が温暖化法案を可決,2020年までに2005年比20%削減 
http://sankei.jp.msn.com/world/america/091106/amr0911061110004-n1.htm

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●インドネシア政府は国際石油開発帝石提案の海上LNGプラントを採用へ

The floating LNG plant will be located off the Arafura Sea,The government finally decided to use a floating LNG plant for the gas processing project of the Abadi gas field, Masela block, owned by a Japan-based oil and gas company Inpex Corporation. Based on data publicized by the upstream regulator BP Migas, the floating LNG plant will be located off the Arafura Sea.

国際石油開発帝石のサイトの説明を要約すると,1998年11月に,アラフラ海(注7)のマセラ鉱区(注8)の100%権益を取得,2000年にアバディ・ガス田(注8)を発見,2002年にガス層の広がりを確認,2007年5月より本格調査,2008年半ばよりBPMIGAS(注10)と開発計画の調整を行っている。2009年9月初めに,海上LNG基地(注6)承認とニュースが流れたが,1月半ばには島嶼利用を検討,決定が難航していた。

INPEX(注9)と言うのは,2008年10月1日に,国際石油開発帝石ホールディングス株式会社が国際石油開発と帝国石油を合併して出来た,海外資源の開発を狙っての,日本の野望に満ちた国策の企業である。世界に多くの原油ガスの開発を仕掛けているが,特に今回の,海上LNG基地(注6)の提案に関しては,今後の世界の天然ガス生産に,大きな影響を与えるものとして,期待したい。

建設費は196億ドル,と言われてきたが,INPEX(注9)は,100億ドルで出来る,と言っている。2016年の完成を目指している。生産目標は,年450万トンである。アバディ・ガス田(注8)の埋蔵量は,10兆立方フィート以上で,14.4兆立方フィートのタング・プロジェクトに次ぐインドネシア第2の規模という。インドネシアは,天然ガス輸出国として,カタール,マレーシアに続いて,世界第3位の位置にある。

今日の記事では,インドネシア政府が最終的に,海上LNG基地(注6)を承認した。年生産目標は,前回記事通り,450万トン,更に,日13万バレルの縮合物(注11)の生産も意図している。LNGは直接,海上LNG基地(注6)から船積みされるが,INPEX(注9)の平坦基地は,精製事業も含めて,ヤムネダ島(注12)に設定される。マルク島のサウムラキ(注14)の南西150kmで,海の深さは,400~800mである。

(注)D (1) 091106D Indonesia, en.vivanews,(2) title: Inpex to Build Floating LNG Plant,(3) http://en.vivanews.com/news/read/102939-inpex_to_build_floating_lng_plantI,(4) Kamis, 5 November 2009, 11:58 WIB,VIVAnews,(5) LNG receiving terminal,photo source: vivanews,(6) floating LNG plant,(7) Arafura Sea,(8) Abadi gas field, Masela block,(9) Inpex Corporation,国際石油開発帝石,(10) BP Migas,(11) condensate,(12) Yamdena island,(13) Director General of Oil and Gas Evita Herawati Legowo,(14) Saumlaki, Maluku,(15) floating LNG plant,photo source: http://www.iee-c.com/indogas2009/pdf/TS/TS%202%20-%20Shunichiro%20Sugaya%20-%20Inpex%20Corporation.pdf,(16) location of Arafura Sea,http://www.iee-c.com/indogas2009/pdf/,(17) location of Abadi gas field: http://www.iee-c.com/indogas2009/pdf/,(18)

今日の参考資料

●091106D Indonesia, en.vivanews
インドネシア政府は国際石油開発帝石提案の海上LNGプラントを採用へ
Inpex to Build Floating LNG Plant
http://my.reset.jp/adachihayao/index091106D.htm
http://en.vivanews.com/news/read/102939-inpex_to_build_floating_lng_plantI

最近の関連資料

○091028E Indonesia, easybourse
インドネシアのタングーLNG基地が中国福建の基地に向けてLNG輸送開始へ
Indonesia Likely To Ship Tangguh LNG Cargo To Fujian This Week
http://www.easybourse.com/bourse/actualite/indonesia-likely-to-ship-tangguh-lng-cargo-to-fujian-GB0007980591-750884
○091014J Indonesia, upstreamonline
インドネシアのスノロLNGでプルタミナなどが4~6.16ドルの価格で国内供給同意
Senoro duo may settle for less
http://www.upstreamonline.com/live/article195707.ece
○091014K Indonesia, upstreamonline
インドネシアは東部のアバディ・ガス田で海上LNG基地の他島嶼利用検討
Jakarta mulls onshore options for Abadi
http://www.upstreamonline.com/live/article195709.ece
○091010E Power General, pr
LNGは1964年に始まってから今やガスの7%を占めるまでに成長
RNCOS Releases a New Report - Global LNG Market Analysis
http://www.pr.com/press-release/184113
○091009B Power, online.wsj
石油大手シェルがオーストラリア北部沖で海上LNG基地の建設を計画
Shell Plans to Build Floating Gas Plant
http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704882404574461321132480810.html?mod=googlenews_wsj
●090924D Indonesia, upstreamonline
インドネシアのナツナ・ガス田でペトロナスが価格で妥協へ
Petronas agrees to reset Natuna price
http://my.reset.jp/adachihayao/index090924D.htm
○090919F Indonesia, reuters
インドネシアのボンタンLNGの生産は2010年にガス枯渇から落ちてくる
Lower 2010 LNG output seen from Indonesia's Bontang
http://www.reuters.com/article/rbssEnergyNews/idUSJAK43642020090918
●090903F Indonesia, in.reuters
インドネシアは日本企業提案の海上LNGプラントを承認
Indonesia energy ministry approves Japan's Inpex LNG plan
http://my.reset.jp/adachihayao/index090903F.htm

2009年11月 5日 (木)

インドはブラマプトラのダム計画をまだ疑っている

インドはブラマプトラのダム計画をまだ疑っている
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

友人を通して手に入れた中国全土のダム計画が手元にある。いつもは,長江水系や黄河水系など,中国中央部の河川の開発に目を通しているが,最近賑わしいチベット周辺の開発計画を眺めてみると,改めてそのダム開発の緻密さには驚く。特に,ブラマプトラ河が大屈曲点を経て流れ下り,インド領内に入ってくるところも,アンデラプラデシュ州が国境未確定,との前提で,ずらりとダム計画が並ぶ,皆,中国名である。

インドは,リモート・センシングで衛星写真を分析して,中国がブラマプトラ上流にダムを建設中であることを確認した,と発表している。インドのラオ外務次官も,我が尊敬するマンモハン・シン首相も,何度も何度も中国側に確認しており,その様なダム計画はない,とアッサムやアルンチャルプラデシュの州政府首相を説得している。それでもインド国民の疑心暗鬼はぬぐい去れない。

私は私なりに現状を分析理解している。中国は実際にダムを建設中である。540MWのザンム水力プロジェクトだ。ダムの高さは110mだが,流域面積から見て,大きな貯水池は持っていないか,運用上,河川水を極端に溜め込む貯水池方式ではない,だから中国は,正面切って,ダムは造っていない,と言っている。インド側も,流れ込み式の運用であれば,国際河川の慣用から,許されると理解している。

それにしても中国は,国際河川のダム建設に関しては,確固とした信念を持って臨んでいる,自国内のダム建設は自国の責任で断固として実施する,下流国に相談をする必要はないと,国家の主権の問題だと。今回の問題でも,インドに情報を公開して現地に連れて行ってもよいのに,それをしない。インドに対して公開の措置を執れば,それはメコン河やサルウイーン河の下流諸国へも影響してくるからだ。

メコン下流諸国やパキスタンは,中国から莫大な支援を得ているから,上流のダム開発に対して,少なくとも政府間のやりとりはない。ベトナムのメコンデルタが危惧を表明していることと,環境グループが声を上げているが,殆ど影響はなく,特に最近は,メコン下流本流のダム開発が問題になっているので,環境グループはそちらにエネルギーをとられてしまっている。

しかし問題は,ブラマプトラ河の最東端の大屈曲点からの分水計画が,余りにも中国にとって魅力的な点である。専門家達は真剣に設計図を引いているであろうこと容易に想像が付く。それ故に数字も漏れてくる。ブラマプトラのインドへ流れ込む水の総量は年間715億トンで,中国はこのうち400億トンを分流する計画を持っているが,バングラデシュで総量は5,500億トンで,分水しても問題なし,と考えている向きもある。戦争が起こりそう。

今日のニュースの中で,ロイター電は,中国のアフリカ進出の全貌を,時間を追いながら総括しており,わかりやすい図解も添えている。また,朝鮮日報の日本語版は,「中国が海外油田を相次ぎ確保,各地で反発も」,と題して,中国の世界の資源戦略を描き出している。書き出しの言葉は,「オイルサンドでも深海でも構わない。独裁国家だからどうだというのか。石油とガスさえあればよい。」。

日本政府が,メコン下流国の首脳を呼んで東京で会議を主宰する,気候変動と環境が主題で,行程表を示して支援するという,会議は11月6,7日だ。ロイター電は,中国進出の中での日本の誘い込み,コート,と言う言葉を使って,中国囲い込みの中,日本が誘い出そうとしている感じの記事。日本外務省のコメントは,競争する気持ちはないと。インフラが最重要課題の国に,気候変動だけでの対処は,成果が目に見えない気がする。

そ他の世界のニュース。フィリッピンのサンミゲールが石油精製のペトロン買収の意向。フィリッピンのミンダナオでHEDCORの水力開発に反対運動。ミャンマーのガスパイプラインを中国のCNPCが着工へ。インドのアダニ電力がティトダ発電所を3,300MWへ増設。中国のアフリカの資源及び通商との関わり合いの歴史。中国の発電設備容量は830GWに達した。日本政府はメコン沿岸諸国代表を東京に招き気候変動など協議。

今日の主題

●091105I India, Economic Times
インドの疑いに対して中国はブラマプトラ河でのダム建設を否定
China denies building dams on Brahmaputra: Foreign secretary
http://my.reset.jp/adachihayao/index091105I.htm
http://timesofindia.indiatimes.com/india/China-denies-building-dams-on-Brahmaputra-Foreign-secretary/articleshow/5197237.cms

その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091105A Philippines, reuters
フィリッピンのサンミゲールが石油精製のペトロン買収の意向
Manila's San Miguel says reviewing Petron buy-in option
http://www.reuters.com/article/rbssConsumerGoodsAndRetailNews/idUSMAN19562720091104
○091105B Philippines, mindanaotimes
フィリッピンのミンダナオでHEDCORの水力開発に反対運動
Councilors urged to nix Hedcor application
http://www.mindanaotimes.com.ph/?p=4754
○091105C Myanmar, google
ミャンマーのガスパイプラインを中国のCNPCが着工へ
China's CNPC starts building Myanmar oil pipeline
http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5h89U0a6NBTfL-2mwxERve7diKosw
○091105D India, zeenews
インドの宇宙事業団がブラマプトラ河の中国のダム建設を証明
RS agency spots China’s dam on Brahmaputra
http://www.zeenews.com/news575946.html
○091105E India, moneycontrol
インドのアダニ電力がティトダ発電所を3,300MWへ増設
Adani Power to expand capacity at Tiroda to 3,300 MW
http://www.moneycontrol.com/news/business/adani-power-to-expand-capacity-at-tiroda-to-3300-mw_422549.html
○091105F China, reuters
中国のアフリカの資源及び通商との関わり合いの歴史
China's oil and mineral deals in Africa
http://www.reuters.com/article/marketsNews/idUSPEK30076220091104
○091105G China, istockanalyst
中国の発電設備容量は830GWに達した
China has 830 GW of installed power capacity
http://www.istockanalyst.com/article/viewiStockNews/articleid/3604682
○091105H Mekong, reuters
日本政府はメコン沿岸諸国代表を東京に招き気候変動など協議
Japan courts leaders from Mekong River region
http://www.reuters.com/article/asiaCrisis/idUSHAN427961

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○米国務次官補,スー・チー氏と初会談,軍政に対話圧力
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091104D2M0403G04.html
○九電,玄海原発3号機を起動,初のプルサーマル発電
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091105AT2G0500105112009.html
○温暖化ガス25%削減,「相当程度は国内で」,衆院予算委で戦略相
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091105AT3S0400R04112009.html
○「蓄電池の標準化検討を」,経産省,環境対応車で初会合
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091105AT3S0400N04112009.html
○ミャンマー,米「関係改善の用意」,首相に伝える,民主化努力前提
http://mainichi.jp/select/world/news/20091105ddm007030086000c.html
○メコン川流域の環境対策,日本が行程表作成へ
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091105-OYT1T00340.htm
○「寿命40年」美浜原発1号機10年間運転継続,関電2例目
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/091105/env0911051142000-n1.htm
○シンガポール,ジュロン島,中国華能,発電所計画を復活
http://www.asiax.biz/news/2009/11/05-095543.php
○中国が海外油田を相次ぎ確保,各地で反発も
http://www.chosunonline.com/news/20091105000026

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●インドの疑いに対して中国はブラマプトラ河でのダム建設を否定

The last time Indian officials raised the issue of diversion of the Brahmaputra with their Chinese counterparts, the Chinese reportedly said, "Why don't you believe us when we say we are doing nothing on the Brahmaputra?" After the National Remote Sensing Agency reported some kind of construction on the Brahmaputra, foreign secretary Nirupama Rao said the Chinese had denied they were building dams.

私なりには結論が出たつもりであるが,インドは執拗に,ブラマプトラ河上流の中国のダム・プロジェクトについて,追求を続けている。メコン川の上流とは違って,ブラマプトラ河には,大屈曲点を利用した,分水の可能性があるからだろう。最近,インドの政府官僚が中国の相手に,ブラマプトラ河の分水問題を取り上げたときに,中国側は,何故私の言葉を信じてくれないのか,と言い返している。

インドの国家リモート・センシング庁(注6)が,ブラマプトラ河上のダム工事を報告したときも,インドのラオ外務次官(注7)は,中国側は否定している,と語っている。しかし,中国側のメディアは,ブラマプトラ河,即ち中国名で,ヤールン-ツアンポ河(注8)上には5つのダム計画があって,これに伴う水力発電所は,2015年までに完成する,と報じている。また事実,華能国際電力(注9)や葛州覇(注10)が,資金面など,支援しているという。

中国が進めていると思われるのは,ザンム水力プロジェクト(注11)であるが,他にも,ドンゾン,グオドウオ,シンアンダ,ルシ,リンチャン(注12)の5つのダムが計画されている。もしこれらのダムが流れ込み式の場合には,国際法上は問題ないと思われる。しかし懸念があるのは,中国がブラマプトラ河の水を,中国北東地域の水の少ないところに分水する案を持っていることだ。

インドのマンモハン・シン首相(注13)は,最近,アッサム(注14)とアルナチャルプラデシュ(注15)の首相に,中国はダムを建設していない,と説得しているが,衛星による証拠の件については,政府は説明できていない。この問題は,先月バンコクで,マンモハン・シン首相(注13)と温家宝首相(注16)に間でも確認されている。また中国は,インダス河上流のセンゲ-アリ・ダム(注17)について,パキスタンに通知していない。

インド側としては,この540MWのザンム水力プロジェクト(注11)について,流水を貯留できるのではないかと疑い,また,ブラマプトラ河について,二国間の取り決めが何もないことに,余計,疑心暗鬼になっている。専門家によると,インドへ流れ込む水の総量は年間715億トンで,中国はこのうち400億トンを分流する計画を持っている。バングラデシュで総量は5,500億トンで,分水しても問題なし,と考えている向きもある。

(注)I (1) 091105I India, Economic Times,(2) title: China denies building dams on Brahmaputra: Foreign secretary,(3) http://timesofindia.indiatimes.com/india/China-denies-building-dams-on-Brahmaputra-Foreign-secretary/articleshow/5197237.cms,(4) TNN 5 November 2009, 03:38am IST,NEW DELHI,(5) Brahmaputra,(6) National Remote Sensing Agency,(7) foreign secretary Nirupama Rao,(8) Yarlung-Tsangpo,(9) Huaneng, China,(10) Gezhouba,(11) Zangmu hydropower project,(12) Dhongzhong, Guoduo, Xiangda, Ruxi and Linchang.,(13) Prime Minister Manmohan Singh,(14) Assam,(15) Arunachal Pradesh,(16) Wen Jiabao,(17) Senge-Ali,(18) Buramaputra Great Bend photo source: http://www.travel-china.net/imagesen/new/1/yarlung-tsangpo-grand-canyon1.jpg,(19) Senge-Ali dam, photo source: http://4.bp.blogspot.com/_4JFb_433E6o/ScfIu3JXVeI/AAAAAAAAABI/Ee0-OZaEmKY/s1600-h/Clyde%20Dam_jpg.jpg,(20)

今日の参考資料

●091105I India, Economic Times
インドの疑いに対して中国はブラマプトラ河でのダム建設を否定
China denies building dams on Brahmaputra: Foreign secretary
http://my.reset.jp/adachihayao/index091105I.htm
http://timesofindia.indiatimes.com/india/China-denies-building-dams-on-Brahmaputra-Foreign-secretary/articleshow/5197237.cms

最近の関連資料

○091105D India, zeenews
インドの宇宙事業団がブラマプトラ河の中国のダム建設を証明
RS agency spots China’s dam on Brahmaputra
http://www.zeenews.com/news575946.html
●091030E India, indiajournal
インドのシン首相と温家宝首相の会談で国境など現状維持で更に話し合いと
India, China Agree to Maintain Peace on Border
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030E.htm
○091022G India, beta.thehindu
インドは中国のブラマプトラ河開発に着手したが分水は行わないと言っている
India, China and water security
http://beta.thehindu.com/opinion/op-ed/article36468.ece
○091022I India, dailyindia
インドと中国の間で飛び交って言葉の戦争は危険で両サイドの危機管理が必要
China, India rivalry could spin out of control, warn experts
http://www.dailyindia.com/show/340265.php
○091021D India, morungexpress
インドのアッサム州などがブラマプトラ河上流の中国ダム計画で脅威と
UPA under pressure to act fast on China
http://www.morungexpress.com/regional/35795.html
○091021E India, hindustantimes
インドの州政府首相などが中国はブラマプトラ河にダムは造っていないと説得
No Chinese dam over Brahmaputra PM assures Arunachal
http://www.hindustantimes.com/News/northeastindia/No-Chinese-dam-over-Brahmaputra-PM-assures-Arunachal/Article1-467150.aspx
○091017H Inia, mangalorean
インドの外務省のラオ外務次官が中国との緊張を冷静にと
We need to resolve boundary issue with China: Nirupama Rao
http://mangalorean.com/news.php?newstype=broadcast&broadcastid=150644
●091017L India, sify
インドは中国のブラマプトラ本流ダム開発に打つ手がないかも知れない
Northeast frets, but India can do little on China's Brahmaputra dam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091017L.htm
●091016D China, zeenews
中国はインドとの問題を孕みながらブラムプトラ河ダムの工事に入る
China building dam on Brahmputra River
http://my.reset.jp/adachihayao/index091016D.htm
●091016H India, expressindia
インドのシン首相のアルンチャル訪問で中国が緊張したがインドは正しいと
India to take Arunachal to right fora
http://my.reset.jp/adachihayao/index091016H.htm

2009年11月 4日 (水)

ベトナム中部のすさまじいダム建設

ベトナム中部のすさまじいダム建設
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

前原国土交通大臣が,コンクリートから人へ,で,洪水はダムでなく人で防ぐ,だからコントラクター,建設業者は海外を狙え,そのための支援は惜しまない,と言っている。私も,ダムや道路や橋は,ベトナムは全くこれからだ,日本のODAも,日本の30年代に立ち帰って,ベトナムのダム,高速道路,新幹線,長大橋梁,地下鉄,原子力に,大いに頑張って欲しい,と思っているところだが,ベトナムの人のエネルギーには驚くばかりである。

メコン委員会でも経験したが,ベトナムの人々は日本人に似たところがあって,例えば水車タービンの設計図を偶々手に入れると,それを町の鉄工所に持ち込んで,ああでもない,こうでもない,と同じような形をした水車を造ってしまう。ヤリフォールやソンラのダムなども,日本政府が応援してくれないと分かった時点で,ドンをかき集めて自分たちで造ろうとする。

ヤリフォールのダムを下流から撮った写真を,米国の友人が送ってくれて,自分がとったと言わないでくれ,と言っていたが,よく見てみると,洪水吐の回りの岩盤がどうも崩れそうで危なくて見ておれない,何とも荒っぽいのだ。ベトナムの北部では,紅河という大河川があって,約2,000MWのホアビン発電所に続いて,2,500MW規模の大水力ダムを建設中だ。

ところがベトナム中部及び中部高原は,地図を見ると分かるように,日本の地形とよく似ていて,西の高い山々から一気に南シナ海に落ち込んでいて,格好の水力発電所地点候補が,幾らでも計画できる。元々ベトナムの人々は水力発電所が好きで,5万分の一でも渡すと,必死になって水力地点を探し始める,その点では日本人の誰かさんと同じである。

日本では,昭和30年代から,当時の建設省の河川管理が行き届いており,電力会社などとタイアップして,その許認可については厳しいルールが守られてきたが,ベトナムはどうなっているのか,河川法はないのだろう。すごい勢いで,中部ベトナムの急流にダム開発を挑んだわけである。驚くなかれ,数百のダムプロジェクトが進行中なのだ。

ベトナム中部及び中央高原に於ける水力発電所の建設計画では,クワンナム県(注)が62地点,トウアティエンフエ県(注)では,フオン川(注)に11プロジェクト,他に小規模ダムが12地点,ビンディン県(注)では,7地点が認可され,20地点が申請中,ギアライ県(注)では,7地点の主要地点の他,21地点の運転中を含め,113地点の小規模ダム,ダックノン県(注)では,3地点が工事中で,26の運転中を含め,70の地点がある。

これらのダム建設に,民間企業も競争で建設を開始したものだから,ベトナム戦争の枯れ木作戦に勝るとも劣らないような森林伐採が進行中,と言うのである。ベトナムは台風の通路になっている,先日もフィリッピンと共に大規模な災害に見舞われ,多くの犠牲者を出した。今日のニュースでも,新たな台風で50名以上の犠牲が出ている。

問題は,森林伐採の後の処理と,完成したダムの洪水運用だろう。先日も,フィリッピンのサンロケダムのNPCの洪水運用がやり玉に挙がっていたが,よく練られたダムの運用計画がないと,水位がどんどん上がってきて,肝を潰してゲートを一挙に全開するような羽目に陥る。当然下流への配慮の時間もなく,後で責任を問われる。今日の記事でも,ダムの予告のない放流が問題になっている。

ベトナムの人々は,今こそダム開発が必要と必死だから,なかなか人の言うことを聞かないが,この辺りはJICAの出番であり,ダム建設に際しての環境対応策や河川の運用など,専門家を派遣して,支援できるような態勢を考えたらどうかと思う。多くの友人がベトナムには入っているが,このような環境問題は,政府対政府の問題として,対応してあげる必要があろう。

今日のその他の世界の問題。パキスタンの北西辺境州が水力地元便益とした100億ルピーを2,3日内に払え。フィリッピンのサンロケなどの水力IPPA入札でサンミゲールが関心。モロッコが2020年までに90億ドルを投じて太陽光発電投入を発表。インドのジャイタプール原子力発電サイトで用地買収で住民が反対。モロッコの太陽光は懐かしい,モロッコは隅々まで歩いた経験がある,HPを見て欲しい。

今日の主題

●091104A Vietnam, thanhniennews
ベトナム中部の河川では大小60のダムが2020年までに建設される
Dammed and damned 60 large-scale hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091104A.htm
http://www.thanhniennews.com/features/?catid=10&newsid=53447

その他の世界のエネルギー関連ニュース

○091104B Pakistan, thenews
パキスタンの北西辺境州が水力地元便益とした100億ルピーを2,3日内に払え
NHP arrears to be spent on revenue generation sectors
http://www.thenews.com.pk/print1.asp?id=206734
○091104C Philippines, business.inquirer
フィリッピンのサンロケなどの水力IPPA入札でサンミゲールが関心
San Miguel seen bidding for power plant contracts
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091102-233608/San-Miguel-seen-bidding-for-power-plant-contracts
○091104D Morocco,af.reuters
モロッコが2020年までに90億ドルを投じて太陽光発電投入を発表
Morocco unveils $9 bln solar power scheme
http://af.reuters.com/article/investingNews/idAFJOE5A202D20091103
○091104E India, topnews
インドのジャイタプール原子力発電サイトで用地買収で住民が反対
At nuclear plant site, another village says no
http://www.topnews.in/nuclear-plant-site-another-village-says-no-2231792

今日の日本のエネルギー関連ニュース

○前原ビビってる!?事前通告ナシの質問には「答えません」
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20091104/plt0911041206000-n2.htm
○中国の2009年成長率,8.4%に上方修正,世銀予測
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091104AT2M0302U04112009.html
○気候変動作業部会,アフリカがボイコット,発言力強化狙う?
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091104AT2C0300C03112009.html
○日経社説,企業は低炭素時代の経営を世界と競え
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091103AS1K0200102112009.html
○米高官,スー・チーさんと初会談,制裁解除を協議
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009110401000470.html
○三井物の4~9月期当期利益はー6.9%,通期は据え置き
http://www.worldtimes.co.jp/news/bus/kiji/2009-11-04T151410Z_01_NOOTR_RTRMDNC_0_JAPAN-122792-1.html
○丸紅,カナダ社と共同で英領北海における油田探鉱に成功
http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=235580&lindID=5
○IEA,年次見通しで長期石油需要予測を大幅下方修正へ,WSJ
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12276920091104
○ロシア・インド・中国3カ国外相会合がバンガロールで開催,未来に希望の光
http://www.voiceofindia.co.jp/politics-a-international/3188-1104

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●ベトナム中部の河川では大小60のダムが2020年までに建設される

Vast areas of forests are being sacrificed in the central region and the Central Highlands to build hundreds of hydropower plants, and experts are warning of serious environmental and social consequences. A total of 60 large-scale hydropower plants of between 54 megawatts and 2,400 megawatts capacity will be constructed on central rivers by 2020. This is not including hundreds of smaller plants in central provinces, including 80 in Kon Tum, 57 in Quang Nam and 64 in Dak Nong.

先月,フィリッピンのマニラを襲って,ベトナムに上陸した台風は,相当にベトナムの人心を傷めたようだ。ベトナム全土で進むダム開発に対して,危惧の声が高まっている。ベトナム中部及び中央高原で進むまさに数百のダム建設が,自然環境や社会環境に与える影響を心配している。ベトナム中部の河川では,2020年までに,54MWから2,400MWの大規模水力が,60地点も建設されることになっている。

この中には,数百の小規模ダムは含まれていないが,それが,コントウム県(注6)に80地点,クワンナム県(注7)に57地点,ダクノン県(注8)に64地点もある。チャソム水力プロジェクト(注9)について,村の水田の80%と数百ヘクタールの畑が潰される,と地元の人民委員会はこぼしている。天然資源環境省(注20)の担当官も,河川の流れや水生生物(注)への影響は計り知れない,と言っている。環境報告書を眼にしたこともないと。

水資源の担当官も,ベトナム中部に於ける水力発電所が与える渇水や洪水を心配している。発電を目指すグループは,水の流れの変化に無頓着だと。ベトナムの水力の比率は20%で,東南アジアでも比率が高く,電力不足に対応するために,急速な開発が進んでいる。多くの水力地点が,山深く,保護林を破壊するケースが目立っていると。

ビンディン県(注)のビンタン地区(注)では,チャソム水力プロジェクト(注9)のために,630ヘクタールの森林が伐採された。この地区では他に,11の大規模水力の計画が進んでいる。更に,1,100ヘクタールの森林が,ビンソン第2水力,第3水力,第4水力,第5水力及びヌオックルオン水力(注)によって伐採されようとしている。

クワンナム県(注)では,ブギア川(注)及びトウボン川(注)で,10地点の大規模水力と12以上の小規模水力の開発が進んでいる。クワンナム県(注)の担当官は,4,000ヘクタールの森林が伐採され,更に送電線のために6,000ヘクタールが伐採されたと言っている。クワンナム県(注)の計画中の全地点が開発された状況などは,想像するのが難しいと。9月29日の台風被害は,ダムのせいだ,と言っている。

中央高原(注)のダクノン(注)では,僅か7.5MWのダックル水力発電所(注)のために,数百ヘクタールの森林が伐採された。プレイクロン水力プロジェクト(注)のためには,コントウム県(注)の6,000人が移住を強いられた。貯水池の大きさは,4,000ヘクタールである。サタイ,ダックハ,ダックト(注)の各地区では,多くの世帯が,4ヘクタールのコーヒー園を放棄させられた。新たな居住地の窮状も報告されている。

9月末の台風では,アボン水力発電所(注)が,予告もなく放流を行い,危険をもたらした,と疑われている。この経験から考えると,水力発電所の洪水被害を防ぐことは,極めて難しいと,地元では考えている。水力発電所の建設企業は,植林のための経費を調達すべきだ,と言われている。今のところは,全くその植林の約束はなされていないと。

ベトナム中部及び中央高原に於ける水力発電所の建設計画では,クワンナム県(注)が62地点,トウアティエンフエ県(注)では,フオン川(注)に11プロジェクト,他に小規模ダムが12地点,ビンディン県(注)では,7地点が認可され,20地点が申請中,ギアライ県(注)では,7地点の主要地点の他,21地点の運転中を含め,113地点の小規模ダム,ダックノン県(注)では,3地点が工事中で,26の運転中を含め,70の地点がある。

(注)A (1) 091104A Vietnam, thanhniennews,(2) title: Dammed and damned 60 large-scale hydropower plants,(3) http://www.thanhniennews.com/features/?catid=10&newsid=53447,(4) photo source: The groundbreaking ceremony for the Thuong Kon Tum Hydropower Plant project in Kon Tum Province,(5) Central Highlands,(6) Kon Tum Province,(7) Quang Nam Province,(8) Dak Nong Province,(9) Tra Xom power plant project,(10) Dinh Drin, chairman of Vinh Son Commune People’s Committee in Binh Dinh Province’s Vinh Thanh District,(11) Bui Cach Tuyen, head of the Environment Department under the Ministry of Natural Resources and Environment,(12) flora and fauna,(13) Hoang Van Bay, deputy head of the ministry’s Water Resource Management Department,(14) Huynh Thi Thanh Thuy, deputy director of the Phu Yen Province’s Department of Planning and Investment,(15) Binh Dinh Province’s Vinh Thanh District,(16) Tra Xom hydropower plant,(17) 110MW Vinh Son 2 VS-SHJSC/IPP 2013, Vinh Son 3, Vinh Son 4, Vinh Son 5 and Nuoc Luong,(18) Quang Nam Province,(19) Vu Gia, Thu Bon rivers,(20) Duong Chi Cong, director of Quang Nam Department of Natural Resources and Environment,(21) 7.5MW Dak Ru Power Plant in the Central Highlands province of Dak Nong,(22) Plei Krong hydropower plant project in Kon Tum Province,(23) Sa Thay, Dak Ha and Dak To districts,(24) Nguyen Van Doi, deputy chairman of Hong Thuong Commune in Thua Thien-Hue Province’s A Luoi District,(25) A Vuong power plant in Quang Nam Province,(26) Nguyen Thanh Quang, vice director of Quang Nam Department of Agriculture and Rural Development,(27) A Vuong Hydroelectric Joint-stock Company,(28) Dai Loc District,(29) Le Minh Anh, chairman of Quang Nam People’s Committee,(30) Ta Van Huong, head of the Energy Department under the Ministry of Industry and Trade,(31) Quang Nam Province,(32) Thua Thien-Hue Province,(33) Huong River,(34) Binh Dinh Province,(35) Gia Lai Province,(36) Dak Nong Province,(37) table source: http://www.menas.co.uk/pubsamples/VF0907.pdf,(38) map spurce: http://www.adb.org/Documents/Events/2009/5th-NARBO-Training/Success-IWRM-presentation.pdf,(39)

今日の参考資料

●091104A Vietnam, thanhniennews
ベトナム中部の河川では大小60のダムが2020年までに建設される
Dammed and damned 60 large-scale hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091104A.htm
http://www.thanhniennews.com/features/?catid=10&newsid=53447

最近の関連資料

●091017A Vietnam, vietnamnews
ベトナムの2009年内2,969MW新規運転開始に赤信号
to bring on line an additional 2,969MW of capacity this year
http://my.reset.jp/adachihayao/index091017A.htm
○090930A Vietnam, english.vietnamnet
ベトナムは台風の接近で北部での500MW欠落が心配されている
Superstorm damages lines - north loses 500 MW of electricity
http://english.vietnamnet.vn/biz/2009/09/871133/
●090929A Vietnam, nhandan
ベトナムの220MWのコントウム水力プロジェクトが着工
Construction of biggest hydro-electric power plant in Kon Tum starts
http://my.reset.jp/adachihayao/index090929A.htm
●090712B Vietnam, globalpost
ベトナム中部の水力開発で川が干上がってきている
Vietnam Hydropower projects drying up central Vietnam's water supplies
http://my.reset.jp/adachihayao/index090712B.htm

2009年11月 3日 (火)

ミャンマーへの米国の政策転換

ミャンマーへの米国の政策転換
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

米国のキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)ら米政府代表団が,今日,2009年11月3日,オバマ政権高官として初めてミャンマーを訪問した。ミャンマーはまるで悪の巣窟,タンシュエは悪の帝国の首領であると,この8月に面会した米国上院議員ジム・ウエッブは述べているが,制裁が何の効果もないと知るオバマ政権は,対話の方向へ舵を切る。

米国を初め西欧諸国が幾ら制裁を続けても,中国が徹底的にミャンマーの経済を支え,タイがヤダナ・ガス田から大量の天然ガスを買い,インドが中国に対抗してミャンマーの資源に関心を示し,バングラデシュもその水力資源などで興味を示している情勢下では,制裁は何の役にも立たない,更に,北朝鮮やイランの高官が,ミャンマーの軍事政権の将軍達とゴルフをしながら,原子爆弾の話をしていたのでは,どうしようもない,というわけだ。

今日は,ウオール・ストリート・ジャーナルが,写真を10数枚と動画を織り交ぜながら,ミャンマーに於けるガス・パイプライン・プロジェクトの進捗状況を報道しているが,実際は殆ど何も取材できていない。ミャンマーや中国の政権は,何も具体的な発表を行わないし,プロジェクトに従事する中国石油CNPCや韓国の大宇も,口が堅くて何も言わない。ただ,工事開始が遅れて,2009年12月本格着工か,と報じられている。

また,このプロジェクトには海港の工事が含まれていて,中東やアフリカからの原油の輸送にも使われる。このことは,現在のマラッカ海峡のバイパスとして,中国に新しい輸送ルートを供与する。タイにベースを置くシュウエ・ガス活動などの人権団体は,中国のエネルギー保安に貢献すると共に,ミャンマーの軍事政権に,30年間に亘って,年数十億ドル,ミャンマーの外貨の3分の一に匹敵する歳入をもたらす,と推定している。

このパイプラインのルートは,私が,2000年に,ミャンマー北東端のコーカン地区に入ったときのルートと全く同じで,写真も豊富なので,そちらを見て頂きたい。今日の記事も,このルート上にあるシッポーの町を取り上げているが,ミャンマー住民は必ずしも歓迎していない。まるで中国の植民地になるようだ,と表現している。中国にとってのこれからの難題は,国境付近の少数民族の反政府勢力との対決だろう。
http://my.reset.jp/adachihayao/Myanmar.htm

中国にとって,パイプライン・プロジェクトは,危険を伴う可能性がある。ルートの途中にあるシッポーは,少数民族との緊張が高まっている。周辺住民は,中国の影響力が増すことを非常に嫌っている。この8月,ルートの周辺で,ミャンマー軍と地元反乱軍が衝突し,30人が死亡し,3万人が中国領へ逃げ込んで,軍事政権は,中国政府の怒りを買った事件があったばかりである。まだ,総選挙までには何かが起こりそうだ。

いつも同じ感想を書くが,中国は何処まで軍事政権と付き合うつもりなのであろうか。これだけの重要なライフラインを,ミャンマーの軍事政権に預けてよいのだろうか,と人ごとながら心配になる。30年の経済耐用年数を想定しているとして,30年の間に何の変化も起こらない,と判断しているのだろうか。特に今回の米国の介入は,中国にとっては大変に邪魔になる可能性がある。

今日のこの他のニュース。ナイジェリアの原油ガス法の改正案は国際企業の反対の中で政府が国会承認を強行の構え。エチオピアのテケゼ水力発電所が最終300MWの最初の75MW機の発電開始で電力不足解消に期待。ブータンはGNHを標榜するが水力開発でGDPが急激に伸びている。長文だが,ナイジェリアの資源ナショナリズムの記事は,是非読んでおきたい。

今日の主題

●091103B Myanmar, online.wsj
ミャンマーのパイプラインで米国の動きがプロジェクトに影響を与えるか
Myanmar's Neighbors Advance Pipeline Project
http://my.reset.jp/adachihayao/index091103B.htm
http://online.wsj.com/article/SB125712409500421827.html?mod=WSJ_hpp_LEFTTopStories

その他の世界のエネルギー関連ニュース

○091103A Nigeria, businessdayonline
ナイジェリアの原油ガス法の改正案は国際企業の反対の中で政府強行
Nigeria sliding into resource nationalism with new petroleum law
http://www.businessdayonline.com/index.php?option=com_content&view=article&id=6363:nigeria-sliding-into-resource-nationalism-with-new-petroleum-law&catid=1:latest-news&Itemid=18
○091103C Ethiopia, ethioplanet
エチオピアのテケゼ水力発電所が75MW機発電開始で電力不足解消に期待
Tekeze Hydro Power Plant to officially open next week
http://www.ethioplanet.com/news/2009/11/02/ethiopia-tekeze-hydro-power-plant-to-officially-open-next-week/
○091103D Bhutan, Economic Times
ブータンはGNHを標榜するが水力開発でGDPが急激に伸びている
Bhutan's happiness is large dam, fast GDP
http://economictimes.indiatimes.com/opinion/columnists/swaminathan-s-a-aiyar/Bhutans-happiness-is-large-dam-fast-GDP/articleshow/5188888.cms

今日の日本語のエネルギー関連ニュース

○G20財務相会議,不均衡是正の枠組み議論,温暖化対策も焦点
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091103AT3S0201T02112009.html
○三洋電機,米オレゴン州に太陽電池向けシリコン工場開設
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091103AT2N0203303112009.html
○米次官補がミャンマー訪問,スー・チーさんらと会談へ
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009110301000209.html
○パキスタン・ラワルピンディで自爆攻撃,35人死亡
http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2658829/4843367
○気候変動枠組み条約の特別作業部会開幕,COP15控え最後の詰め
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2659035/4844592
○中国石化の東北地域最大の松南ガス田の生産能力10億立方メートル
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/239683/
○中国,2010年の再生可能エネルギーは10%
http://japanese.cri.cn/881/2009/11/03/1s149628.htm

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●ミャンマーのパイプラインで米国の動きがプロジェクトに影響を与えるか

Planned Oil-and-Gas Development Is Seen Lifting Country's Financial Strength as the West Attempts to Weaken Ruling Junta. China and its neighbors are moving ahead on a multibillion-dollar oil-and-gas pipeline project that promises to greatly enhance the financial strength of Myanmar's military regime and boost its political clout in Asia.

米国務省によると,キャンベル国務次官補ら代表団は,11月3日と4日にミャンマーを訪問する予定と言う。ミャンマーはまるで悪の巣窟,タンシュエは悪の帝国の首領であると,面会した米国上院議員ジム・ウエッブは述べているが,制裁が何の効果もないと知るオバマ政権は,対話の方向へ舵を切る。結果が何を生み出すのか,予想は困難だが,中国がこれをどう見ているのかも興味がある。今日は米国紙の論評である。

このミャンマー軍事政権の財政的基盤を飛躍的に高める中国のパイプライン・プロジェクトが,近隣諸国の協力の下に動き始めている。反対派や少数民族グループをを牢獄に閉じこめ,近い将来,近隣諸国に軍事的脅威を与える可能性のある,この軍事政権に対して,米国が新たな姿勢を打ち出してきた。これまで実施してきた制裁などの措置が,ことごとく失敗してきたことを考慮した米国の姿勢転換だ。

パイプライン・プロジェクトの詳細な内容は,秘められたままで,関係する企業,中国のCNPC(注5),韓国の大宇(注6)からも,概要と事業費以外は漏れてこない。しかし,住民の話では,既に40人近くの中国人技術者が展開して,測量などの作業を開始したという。このプロジェクトが,ミャンマー沖の天然ガスを中国へ供給開始すると,ミャンマーはアジアの中でも重要な位置づけを確保することになる。

また,このプロジェクトには海港の工事が含まれていて,中東やアフリカからの原油の輸送にも使われる。このことは,現在のマラッカ海峡のバイパスとして,中国に新しい輸送ルートを供与する。タイにベースを置くシュウエ・ガス活動(注)などの人権団体は,中国のエネルギー保安に貢献すると共に,ミャンマーの軍事政権に,30年間に亘って,年10億ドル,ミャンマーの外貨の3分の一に匹敵する歳入をもたらす,と推定している。

中国にとっては,外国勢力の影響や海賊からの妨害を避ける,重要な役割を持つプロジェクトになる。パイプラインの本格着工は,2009年9月開始となっているが,少数民族問題で遅れているようで,本格工事はこの年末から,と言われている。大宇(注6)によると,事業費は,他の企業(注8~11)も含めて,30億ドルとしている。

パイプライン・プロジェクトは,米国にとっては,ミャンマー軍事政権の弱体化,と言う目標にとっては,問題を難しくしている。西欧諸国がとってきた経済制裁は,中国や北朝鮮への接近を強化しただけだ,とも言われている。2009年9月,米国は,経済制裁は続けるが,軍事政権との対話を始める政策転換を決意している。キャンベル次官補(注13)は,火曜日,11月3日にも,2,3日の予定でミャンマーに入る。

中国にとって,パイプライン・プロジェクトは,危険を伴う可能性がある。ルートの途中にあるシッポー(注14)は,少数民族との緊張が高まっている。周辺住民は,中国の影響力が増すことを非常に嫌っている。この8月,ルートの周辺で,ミャンマー軍と地元反乱軍が衝突し,30人が死亡し,3万万人が中国領へ逃げ込んで,軍事政権は,中国政府の怒りを買った事件があったばかりである。まだ,総選挙までには何かが起こりそうだ。

人権グループからは,このプロジェクトが,環境問題と人権問題を起こすだろう,と非難されているが,CNPC(注5)と大宇(注6)は,これに対して口を閉ざしている。タイへのパイプラインを有するヤダナ・プロジェクト(注15)の例も挙げている。ワシントンの人権グループ(注18)は,48億ドルが外国銀行に密かに貯め込まれている,と言っている。

有名な静かな町,シッポー(注14)では,住民はパイプラインについて全く知らされていないが,この2,3時間で中国国境に達する町では,中国製のトラックがうなりを発して走り回っており,古い小さな橋は,大きな新しい橋に架け替えられつつある。市内に一軒あるゲストハウスは増設されて,中国人技術者の宿舎になっている。住民は,中国の植民地になりつつあると,怒りを露わにしている。

(注)B (1) 091103B Myanmar, online.wsj,(2) title: Myanmar's Neighbors Advance Pipeline Project,(3) http://online.wsj.com/article/SB125712409500421827.html?mod=WSJ_hpp_LEFTTopStories,(4) By A WSJ STAFF REPORTER,HSIPAW, Myanmar,(5) China National Petroleum Corp.,(6) Daewoo International Corp.,(7) Shwe Gas Movement,(8) Myanmar Oil & Gas Enterprise,(9) Korea Gas Corp.,(10) Oil & Natural Gas Corp. of India,(11) GAIL (India) Ltd.,(12) Aung San Suu Kyi,(13) U.S. Assistant Secretary of State Kurt Campbell,(14) Hsipaw,(15) Yadana project,(16) Total SA,(17) Unocal Corp.,(18) EarthRights International,(19) Chevron Corp,(20) map source: http://www.shwe.org/about-shwe/maps,(21) Hsipaw,photo source: http://www.wright-photo.com/BurmaImages/319---Hsipaw-.jpg,(22)

今日の参考資料

●091103B Myanmar, online.wsj
ミャンマーのパイプラインで米国の動きがプロジェクトに影響を与えるか
Myanmar's Neighbors Advance Pipeline Project
http://my.reset.jp/adachihayao/index091103B.htm
http://online.wsj.com/article/SB125712409500421827.html?mod=WSJ_hpp_LEFTTopStories

最近の関連資料

○091101D Myanmar, mizzima
ミャンマーのガスパイプラインで中国調査団がヤンゴン入り
Chinese energy delegation in town
http://www.mizzima.com/news/breaking-and-news-brief/2979-chinese-energy-delegation-in-town.html
○091028A Myanmar, lankaweb
ミャンマーの中国へのガスパイプラインで反対グループが湖錦濤へ文書
Activists urge to suspend Shwe Pipeline Project in Burma
http://www.lankaweb.com/news/items/2009/10/27/activists-urge-to-suspend-shwe-pipeline-project-in-burma/
○091017G Mynmar, irrawaddy
ミャンマーのシュウエ・ガス田の拡張で探査を開始へ
Further Exploration of Rich Shwe Gas Field Set to Begin
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=17012
●090911D Myanmar, independent
ミャンマーの原油の取引で将軍達のポケットに50億ドル
Burmese generals pocket $5bn from Total oil deal
http://my.reset.jp/adachihayao/index090911D.htm
●090911C Myanmar, ipsnews
ミャンマーのパイプラインで世論を押し切り中国は推進
CHINA Dual Pipelines in Burma to Push Ahead Amid Criticism
http://my.reset.jp/adachihayao/index090911C.htm
○090910H Myanmar, shanland
ミャンマーの北の国境は衝突が拡大している
Danger of border skirmishes escalating
http://www.shanland.org/index.php?option=com_content&view=article&id=2719:danger-of-border-skirmishes-escalating&catid=102:mailbox&Itemid=279
○090908E Myanmar, irrawaddy
ミャンマーのパイプライン・プロジェクトでNGOが中止を要請
Shwe Gas Calls on Corporations, Govts to Suspend Pipeline Project
http://www.irrawaddy.org/article.php?art_id=16736
●090826D Myanmar, atimes
ミャンマーでのビジネスの問題に米国上院議員が火を付けた
On the march to do business in Myanmar
http://my.reset.jp/adachihayao/index090826D.htm
●090826E Myanmar, businessspectator
ミャンマーのガスの中国への輸出で大宇が56億ドル取引
Daewoo in $US5.6bn Burma gas export deal to China
http://my.reset.jp/adachihayao/index090826E.htm

2009年11月 2日 (月)

フィリッピンの国家石油が小水力の投資企業を求む

フィリッピンの国家石油が小水力の投資企業を求む
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

民主党は,「コンクリートから人へ」,と言っているけれど,コンクリート・ダムを中止して人柱を立てると言う意味なら反対,江戸時代の話に逆戻りではなかろうか。台風被害に苦しむフィリッピンは,まさに,「人をコンクリートで救え」,の時代である。そのフィリッピンで,昨日は,新規87の契約で総額22億ドル18企業による再生可能エネルギー・プロジェクトを承認した,と報じた。総出力は,4,042MWで,主力は,地熱,水力,などである。

87のプロジェクトのうち,65が再生可能エネルギーで,残りの22は,既存の契約を再生可能エネルギー契約に切り替えるもので,17が水力,5が地熱である。2,950MWの水力を5,468MWにとしている。フィリッピンの国家石油PNOCが立ち上がった,再生可能エネルギー法に沿って,11の小規模水力,合計300MWを,2011年の着工に向かって進めるという。

今日は,この並んだ水力地点を洗っていると,時間がなくなってしまった。最も大きいのは,イザベラ,イラガンの,60MWのアブアン水力である。我々日本人の感覚では,60MWと言えば大水力である,今からそのサイズのプロジェクトがあればとんでいくだろう。KW当たり2,500ドルとして,150億円と言うところか。この11の水力は,大凡,30MW~40MWが多い。小流域なので大変だろうが,意味のある仕事だろう。

これらの水力地点を地図の上に落としていて時間が経ったが,出てきた資料の中に,JICA,と銘打った立派なものがあった。これは明らかに,1989年頃に日本工営が世界銀行の資金で調査したものに間違いない。それが,JICAの手で,2002年に,フィリッピンの水資源のデーターベースとして整理され,その結果をフィリッピン政府が,水資源ネットワークとして取り上げ,ネット上に公表したものだろう,よくまとまっている。

あの,1989年頃に行われた作業が,2008年のフィリッピンの再生可能エネルギー法の成立によって注目を浴び,それをフィリッピンの国家石油が掘り起こしてきて,投資企業を募っているのだ。このような落ち穂拾いのような段階は何処でもあるもので,今はフィリッピンがその段階にある。コンサルタントでは投資は扱いにくいので,電力会社が小さな子会社を造って,投資してあげたらどうか。

日経社説で,「低炭素の要の原発に正面から向き合え」,と題して,地球温暖化と原子力の関係が論じられている。関西電力の原子力の稼働率は87%まで上がってきている,と報じられている。鳩山首相も,温暖化と原子力の関係を理解している発言をしている。この社説では,自然エネルギーを大量に受け入れると跳ね上がる電気料金を競争原理で抑えろ,と断じている。高くなったものをそのまま消費者へ,というのは余りに発想貧困。

今日のその他のニュース。インドは経済成長のため向こう8年間で2,500億ドルが必要,日本は温暖化ガスを地中に閉じこめる実験に取りかかっているとインドが報道,中国へオーストラリアからの石炭輸出が急増でガスとウランも続く,フィリッピンのミンダナオのブキンドダムなど300MW水力で慎重を地元望む。中国への石炭輸出急増は,長文だが是非読んでおきたい。

今日の主題

●091102D Philippines, beta.bworldonline
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで外国投資企業を打診
PNOC renewable energy unit planning to build 11 hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091102D.htm
http://beta.bworldonline.com/main/content.php?id=698

その他の世界のエネルギー関連ニュース

○091102A India, Economic Times
インドは経済成長のため向こう8年間で2,500億ドルが必要
Power sector requires $250bn investment in next 8 yrs: Study
http://timesofindia.indiatimes.com/biz/india-business/Power-sector-requires-250bn-investment-in-next-8-yrs-Study-/articleshow/5185624.cms
○091102B India, Economic Times
日本は温暖化ガスを地中に閉じこめる実験に取りかかっている
Japan aims to bury greenhouse gas emissions
http://timesofindia.indiatimes.com/home/environment/developmental-issues/Japan-aims-to-bury-greenhouse-gas-emissions-/articleshow/5185613.cms
○091102C China, watoday
中国へオーストラリアからの石炭輸出が急増でガスとウランも続く
China's energy insecurity set to fuel exports
http://www.watoday.com.au/business/chinas-energy-insecurity-set-to-fuel-exports-20091101-hrns.html
○091102E Philippines, beta.bworldonline
フィリッピンのミンダナオのブキンドダムなど300MW水力で慎重を地元望む
Local leaders, proponent clash on Bukidnon dam project
http://beta.bworldonline.com/main/content.php?id=718

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○環境車普及の戦略策定へ,経産省,各社トップと研究会
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091102AT3S3003M01112009.html
○欧州,電気自動車インフラ着々,ベルリン、充電スタンド500基
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091102AT2M2903F01112009.html
○日経社説,低炭素の要の原発に正面から向き合え
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/index20091101AS1K3000D01112009.html
○中国,上海で長江トンネル,長江大橋が開通,約10km
http://www.chinapress.jp/pd/18871/
○見えぬ民主党の描く政策,変わる温暖化政策,その議論の現場
http://eco.nikkeibp.co.jp/article/special/20091030/102515/
○サンコー,GPS機能内蔵アナログ腕時計「GPSトラベルWatch」発売
http://japan.cnet.com/clip/domestic/story/0,3800097352,20402790,00.htm

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで外国投資企業を打診

The renewable energy arm of state-owned Philippine National Oil Co. (PNOC) is in talks with foreign and local investors for a plan to build 11 hydropower plants in the country with a total capacity of 300 megawatts (MW). Pedro H. Maniego, Jr., president of PNOC Renewables Corp. (PNOC-RC), said "several local and foreign companies have signed MoUs [memorandum of understanding] expressing their interest to partner with us."

昨日はフィリッピンのエネルギー省が新規87の契約で総額22億ドル18企業による再生可能エネルギー・プロジェクトを承認した,と報じた。総出力は,4,042MWで,バイオマス,地熱,水力,波力,太陽光,風力の各分野に亘るものだ。87のプロジェクトのうち,65が再生可能エネルギーで,残りの22は,既存の契約を再生可能エネルギー契約に切り替えるもので,17が水力,5が地熱である。2,950MWの水力を5,468MWにとしている。

これに続いて,このフィリッピンでの再生可能エネルギー開発を主導すべく,国家石油PNOC(注5)が立ち上がった。その傘下に,PNOC再生可能エネルギーPNOC-RC(注6)を立ち上げ,主として,地熱開発及び水力開発を標榜している。今日の記事は,このPNOC-RC(注)が立ち上げようとしている水力プロジェクトについて,共同出資者を求めている,と言う記事だ。

PNOC再生可能エネルギーPNOC-RC(注6)が,内外の投資企業に声をかけている水力は,11プロジェクトで,合計出力は300MWに達する。PNOC-RC(注)のマニエゴ社長(注6)は,既に多くの内外の企業が,自分たちと覚書を交わしているという。この先2,3週間でこれらの企業と協議して,資本の配分やプロジェクトの事業費の検討を行いたい,としている。2年間で,準備と資金調達を完了して,2011年に着工したとしている。

具体的な地点は,イサベラのイラガンにある60MWのアブアン水力(注7)が最大で,ルソン北部及びビサヤス系統(注17)に集中している(注8~16)。ビサヤス系統(注17)では,ネグロス・オリエンタル(注9)に多い。マニエゴ社長(注6)によると,工事費の見当は,KW当たり,2,000~2,500ドルで,予備調査に基づいて,現在事業費を算出している,として,間もなく,投資企業への説明書を書き上がる,と。

重点は,2008年以来,計画停電が続くビサヤス系統(注17)に置いており,その中でも,セブ-ネグロス-パナイ系統(注19)では,需要が925MWで,予備力として100MWを見ると,既に30%の供給不足が起こっている,と言われている。今回のPNOC-RC(注6)による11の水力のプロジェクトは,エネルギー省の報道の中の87プロジェクトの中に入っている。協定では,2年が与えられ,更に余裕を1年与えられている。

フィリッピンは,世界第2の地熱国で,東南アジアでは最大の風力発電を誇っている。代替エネルギーまたは再生可能エネルギーの開発は,2006年のバイオ燃料法(注21)と,2008年の再生可能エネルギー法に支えられている。現在の再生可能エネルギー,4,500MWは,次の10年間で,9000MWにすることが政府の目標である。

(注)D (1) 091102D Philippines, beta.bworldonline,(2) title: PNOC renewable energy unit planning to build 11 hydropower plants,(3) http://beta.bworldonline.com/main/content.php?id=698,(4) J. B. F. Santos,(5) Philippine National Oil Co. (PNOC),(6) Pedro H. Maniego, Jr., president of PNOC Renewables Corp. (PNOC-RC),(7) 60-MW Abuan facility in Ilagan, Isabela,(8) 45-MW Natalang plant in Kabayan, Benguet,(9) 45-MW Sicopong in Sta. Catalina, Negros Oriental,(10) 33-MW Pacuan-Guinoba in La Libertad, Negros Oriental,(11) 24-MW Saltan in Balbalan, Kalinga,(12) 22 MW and 20 MW in Pasi, Kalinga,(13) 18-MW Dulangan plant in Baco, Oriental Mindoro,(14) 17.80-MW Jalaur in Calino, Iloilo,(15) 11-MW Okoy in Valencia, Negros Oriental,(16) 5.40-MW Siaton plant in Siaton, Negros Oriental,(17) Visayas grid,(18) rotating brownouts,(19) Cebu-Negros-Panay grid,(20) Department of Energy,(21) Biofuels Act of 2006,(22) JICA data base: http://www.nwin.nwrb.gov.ph/Prog&Proj/JICA/main.html,(23) Negros Oriental scenary,photo source: http://farm4.static.flickr.com/3515/3945883067_dd71759016.jpg,(24)

今日の参考資料

●091102D Philippines, beta.bworldonline
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで外国投資企業を打診
PNOC renewable energy unit planning to build 11 hydropower plants
http://my.reset.jp/adachihayao/index091102D.htm
http://beta.bworldonline.com/main/content.php?id=698

最近の関連資料

●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
●091019A Philippines, business.inquirer
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで投資協力企業を捜している
PNOC unit seeks partners for hydro projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091019A.htm
○091009C Philippines, upi.
フィリッピンの再生可能エネルギー開発についてドイツが支援へ
Germany to aid Filipino renewable energy sector
http://www.upi.com/Science_News/Resource-Wars/2009/10/08/Germany-to-aid-Filipino-renewable-energy-sector/UPI-80151255037594/
●090926F Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省が9プロジェクトで1,000MW投入を期待
DOE banks on new power plants Plants’ capacity not enough to address shortfall
http://my.reset.jp/adachihayao/index090926F.htm

2009年11月 1日 (日)

フィリッピンの再生可能87プロジェクト承認

フィリッピンの再生可能87プロジェクト承認
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

フィリピンでまた台風被害が報告され,1カ月で4度目の災害だという。今日は何とかアジアに帰ってきたが,どうしてもアフリカのニュースに惹かれますね,特に,コンゴ民主共和国の資源問題,治安の悪さから,欧米の企業は皆引き上げる中,中国企業の一人舞台になっているようだ。1970年代は日本企業も大挙してザイールに押しかけ,日本人町も出来ていた,と言うから,その違いに驚く政治情勢だ。

さて,ゼロサムゲームに明け暮れるフィリッピン,とからかっていたが,再生可能エネルギー推進で,とんでもない数字を打ち出してきた。先日,2009年10月22日に,フィリッピンのエネルギー省で行われた認可のセレモニー,新規87の契約で総額22億ドル,18企業による再生可能エネルギー・プロジェクトを承認した。総出力は,4,042MWで,バイオマス,地熱,水力,波力,太陽光,風力の各分野に亘るものだ。

ちょっとにわかには信じられない数字だが,まだまだ成熟していないプロジェクトを,政府の再生可能エネルギー法の主導で出てきたものだろう。地熱はある程度予想できて,現在1,200MWの地熱を1,931MWにすると言っている。問題は,主要部分をなす水力で,現在の2,950MWの水力を5,468MWにするという。ミニ水力だけではとても達成できないし,この増分約2,500MWの中には,揚水が入っている可能性がある。

エネルギー大臣の談話で,これらによっ経済性も達成できる,と言っているが,電気料金の高いフィリッピンで,ますますそれを引き上げる方向になるだろう。日本でも,全量,電力会社が太陽光電力を買い取る法案が出てくるが,高い太陽光の分は,翌年度,電力会社が電気料金に上乗せするという。幾らでも高く引き取れるわけで,太陽光を所有する人の増分経費を,持たない人が当分に分け持つ,と言うことか。

インドのマンモハン・シン首相は,人格者で偉い人だが,インド人の中には,時々偉い人がでる。東京裁判の判事もそうだが,ダムの評価をしたグループにもインド人の専門家が含まれている。世界で何か基準を作るときには,多くの場合,インド人の学者が入ってくるが,その一人が,国連気候変動会議IPCCの委員の一人であるインド人のパチョリ博士である。

今日のインドの大規模石炭火力計画UMPPの記事の中で,パチョリ博士が言っている言葉,世界の民主主義の国の中で国民の4億人が電気にアクセス出来ない,などと言うことが理解できるだろうか,と。パチョリ博士は徹底的に,インドの石炭火力を支持しているわけだ。インドに,石炭以外で国民に電力を与えることの出来るものはない,石炭だけだと。少し我田引水だが,石炭の輸入が増えてくるのが理解困難。

なお,先日,東芝がチェンナイに重電工場を造る,という記事を取り上げていたが,あの中に出てくる東芝の合弁相手,JSW,と言うのは,私はてっきり日本製鋼のことだと思いこんでいたが,あれはインドのジンダールのことなのか。ジンダールも鉄鋼会社だから,日本製鋼ではなかったのか,もっと調べなければならなかったが,ごめんなさい,誰か教えて下さい。

今日の主題

●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
http://www.breakbulk.com/content/?p=1004
●091101C Nigeria, allafrica
ナイジェリアのカフィン・ザキ・ダムで1,500万人が移住の危機
Kafin Zaki Dam - 15 Million Nigerians May Migrate to Niger, Chad
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101C.htm
http://allafrica.com/stories/200910300255.html
●091101F India, energytribune
インドの石炭火力開発UMPPなどは今後民間企業が大きな役割を果たす
India Opening Power Sector to Private Investment, Coal Still the Fuel of Choice
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101F.htm
http://www.energytribune.com/articles.cfm?aid=2518
●091101H Congo,in.reuters
コンゴ共和国の水力開発などでインドが263百万ドルの借款を供与
India grants Congo $263 mln in infrastructure loans
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101H.htm
http://in.reuters.com/article/topNews/idINIndia-43558320091030

その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091101A Thailand, Bangkok Post
タイの発電企業ラチャブリが豪の発電所買収で75億バーツ準備
RATCH seeks Australian plants Q3 profit dips as tax holiday ends
http://www.bangkokpost.com/business/economics/26611/ratch-seeks-australian-plants
○091101J Tajikistan,rferl
タジキスタンの北部地域が南部と送電線で連携
Tajikistan Opens Power Line To Northern Regions
http://www.rferl.org/content/Tajikistan_Opens_Power_Line_To_Northern_Regions_/1866041.html
○091101K Philippines, Manila Bulletin
フィリッピンのアグノ川とサンロケダムの問題は次世代のために熟考を
Agno River & San Roque Dam: Indivisible Synergy
http://www.mb.com.ph/articles/227374/agno-river-san-roque-dam-indivisible-synergy-last-part
○091101L Nepal, myrepublica
ネパールの14MWクリカニ第3水力が中国コントラクターで着工
Kulekhani-III to be over in two years
http://www.myrepublica.com/portal/index.php?action=news_details&news_id=11299
○091101D Myanmar, mizzima
ミャンマーのガスパイプラインで中国調査団がヤンゴン入り
Chinese energy delegation in town
http://www.mizzima.com/news/breaking-and-news-brief/2979-chinese-energy-delegation-in-town.html
○091101E India, mydigitalfc
インドのタタ電力が4,000MW分水力開発でSNPと合弁へ
Tata Power enters into JV with SN Power
http://www.mydigitalfc.com/news/tata-power-enters-jv-sn-power-338
○091101M Ethiopia, en.afrik
エチオピアとケニヤの送電連携について世界銀行へ380百万ドル支援要請
Ethiopia and Kenya make joint request to World Bank over electricity supply
http://en.afrik.com/article16395.html
○091101G China, australia.to
中国の三峡ダムは最高水位175mに近づくにつれ内外の批判が高まる
CHINA: Tide of Opposition Swells as Largest Dam Nears Completion
http://www.australia.to/index.php?option=com_content&view=article&id=15871:china-tide-of-opposition-swells-as-largest-dam-nears-completion&catid=116:breaking-news&Itemid=298
○091101I Angola, economist
アンゴラの経済拡大で政府は電力投資をこの先2,3年で84億ドルが必要と
Investments in infrastructure drive Angola’s electricity industry
http://www.economist.com.na/index.php?option=com_content&view=article&id=20301:investments-in-infrastructure-drive-angolas-electricity-industry&catid=530:financial-markets&Itemid=57

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○政府,温暖化基金統合提案へ,目的別3種類,資金を効率活用
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091101AT3S3003T31102009.html
○インドネシア貿易相,「通関施設を増設」,外国企業誘致を強化
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091101AT2M3003J31102009.html
○ミャンマーのスー・チーさん,米の対話政策を支持
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/091031/asi0910312340001-n1.htm
○温暖化対策途上国支援,EU,年6.7兆円盛り込む
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20091030D2M3004Q30.html
○フィリピンでまた台風被害,1カ月で4度目,被害報告
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200910310020.html
○南米リチウム争奪戦,塩湖の底に世界の8割
http://www.asahi.com/business/update/1101/TKY200911010080.html
○家庭の太陽光電力,買い取り価格2倍スタート,県内業界も特需に期待
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20091101/02.shtml

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可

The Philippines Department of Energy has awarded 87 new contracts worth a combined $2.2 billion in the renewable energy sector to 18 companies. The contracts entail the development of biomass, geothermal, hydropower, ocean, solar and wind energy resources, with a total power generation potential of 4,042 megawatts. This development is being touted as the largest number of contracts awarded in a single day.

今回のフィリッピンの再生可能エネルギー・プロジェクトの認可の報道は,既に10月23日に地元紙が報じている。現実味のない話だが,どの様なないようで認可されたのか,電気料金に与える影響はどうなのか,買電協定はこの先どうなるのか,全く未知数のままだが,フィリッピンとのフォーラムを開いたインドが,バンガロールから,驚きを持って報じている。

フィリッピンのエネルギー省(注5)は,新規87の契約で総額22億ドル,18企業による再生可能エネルギー・プロジェクトを承認した。総出力は,4,042MWで,バイオマス,地熱,水力,波力,太陽光,風力の各分野に亘るものだ。87のプロジェクトのうち,65が再生可能エネルギーで,残りの22は,既存の契約を再生可能エネルギー契約に切り替えるもので,17が水力,5が地熱である。

この認可は,2008年再生可能エネルギー法(注6)に基づくもので,10年間で85億ドルの投資を視野に入れている。これによって消費者にも影響する経費節約が期待されており,この先5年間で,1,636MWが投入される見込みだ。エネルギー省(注5)の計画では,2003~2013年で,4,500MWの再生可能エネルギーを,9,000MWに増やし,再生可能エネルギーを,全体の40%にする計画だ。

この内訳は,現在1,200MWの地熱を1,931MWに,2,950MWの水力を5,468MWに,風力を417MWに,また,バイオマス,波力,太陽光で131MWにする計画である。2009年7月にエネルギー省(注)は,再生可能エネルギー振興のため,20億ドルの基金を設けている。9月には,7つの風力プロジェクト,10億ドル相当,6企業合計379MWを認可している。

このときエネルギー省(注5)は,50の小水力と20の風力,一つの波力,合計70プロジェクトが進行中,と話していた。国家再生可能エネルギー委員会NREB(注7)は間もなく,その優遇政策を実施に移す。再生可能エネルギー法(注6)では,税の軽減,10年間機材輸入の関税免除,7年間の所得税免除,付加価値税免除,などが盛り込まれている。地元紙の報道では,企業名も明らかにされている。

風力に挑むのは,トランスアジア(注9)など4企業(注9~12),地熱と波力の運営契約は,APRなど2企業(注13~14),バイオマスが2企業(注15~16),水力が,ファーストジェンなど6企業(注17~22),既存契約の更改は,地熱が1企業(注23),水力が3企業(注24~26),シェブロン(注27)も地熱の更改である。バイオでキャビテ(注28)がある。その他,4企業(注29~31)も,既に認可されている中に入っている。

(注)B (1) 091101B Philippines, breakbulk,(2) title: Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects,(3) http://www.breakbulk.com/content/?p=1004,(4) October 30, 2009 BANGALORE, INDIA,October 29, 2009,Researched by Industrial Info Resources (Sugar Land, Texas),(5) Philippines Department of Energy,(6) Renewable Energy Act of 2008, also known as Republic Act 9513,(7) National Renewable Energy Board,(8) Energy Secretary Angelo T. Reyes,(9) Trans-Asia Renewable Energy Corp.,(10) Constellation Energy Corp.,(11) Alternergy Philippine Holdings Corp.,(12) DOST-Industrial Technology Development Institute,(13) AP Renewables Inc.,(14) Deep Ocean Power Philippines Inc.,(15) Lucky PPH International Inc.,(16) Unisan Biogen Corp.,(17) Mindanao Energy Systems Inc.,(18) First Gen Mindanao Hydro Power Corp.,(19) Century Peak Energy Corp.,(20) AV Garcia Power Systems Corp.,(21) Benguet Electric Cooperative Inc.,(22) PNOC-Renewables Corp.,(23) Energy Development Corp.,(24) Hedcor Inc.,(25) First Gen Bukidnon Power Corp.,(26) Luzon Hydro Corp.,(27) Chevron Geothermal Philippine Holdings Inc.,(28) Cavite Biofuels,Magallanes, Cavite,(29) San Carlos Bioenergy Inc.,(30) Chemrez Technologies Inc.,(31) Golden Asian Oil International Inc. and Leyte Agri Corp.,(32) IGA photo source: http://www.geothermal-energy.org/,(33) small hydro map source: http://www.doe.gov.ph/ER/Maps%20-%20Micro%20Hydro.htm

今日の参考資料

●091101B Philippines, breakbulk
フィリッピンで22億ドル分の再生可能エネルギー・プロジェクトが認可
Philippine Contracts Worth $2.2 Billion Awarded for Renewable Energy Projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101B.htm
http://www.breakbulk.com/content/?p=1004

最近の関連資料

○091025C Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省が水力など4,042MWの再生可能エネルギー承認
Gov’t awards 87 renewable energy contracts
http://business.inquirer.net/money/topstories/view/20091023-231924/Govt-awards-87-renewable-energy-contracts
●091019A Philippines, business.inquirer
フィリッピンの国家石油PNOCが11水力300MWで投資協力企業を捜している
PNOC unit seeks partners for hydro projects
http://my.reset.jp/adachihayao/index091019A.htm
●090926F Philippines, business.inquirer
フィリッピンのエネルギー省が9プロジェクトで1,000MW投入を期待
DOE banks on new power plants Plants’ capacity not enough to address shortfall
http://my.reset.jp/adachihayao/index090926F.htm

●ナイジェリアのカフィン・ザキ・ダムで1,500万人が移住の危機

About 15 million Nigerians from the seven states of Plateau, Bauchi, Gombe, Kano , Jigawa, Yobe and Borno states have threatened to migrate to the neighbouring Niger and Chad Republic , should the federal government embark on the construction of the Kafin Zaki Dam project. This stunned revelation was contained in various petitions written and endorsed by all the North-East Speakers Forum and addressed to President Umaru Musa Yar'Adua which was made available to our correspondent in Maiduguri , the Borno state capital.

ナイジェリアについては,先日も中国の資源攻勢に対する迷いがある,論争がある,と書いたとおりである。今日のカフィン・ザキ・ダム(注)が中国と乾期エイがあるのかどうか,記述はないが,大きな住民移動で,取り上げてみようと思った。何故こんなに住民移動があるのか,よく分からない。プラトー州など北部7州(注)の住民1500万人が,ニジェール(注),チャド(注)に移動しなければならない恐れがある。多くの地元の訴えが大統領(注)に出されている。コンサルタントからの報告書が問題になっている。

(注)C (1) 091101C Nigeria, allafrica,(2) title: Kafin Zaki Dam - 15 Million Nigerians May Migrate to Niger, Chad,(3) http://allafrica.com/stories/200910300255.html,(4) Ahmed Mari,29 October 2009,Maiduguri,(5) Nigeria,(6) Plateau, Bauchi, Gombe, Kano , Jigawa, Yobe and Borno states,(7) Niger and Chad Republic,(8) Kafin Zaki Dam project,(9) North-East Speakers Forum,(10) President Umaru Musa Yar'Adua,(11) EIA,(12) Federal Ministry of Agriculture and Water Resources,(13) Hon. Goni Ali Modu,(14) Bauchi state government,(15) Chalawa Dam in Kano state,(16)

今日の参考資料

●091101C Nigeria, allafrica
ナイジェリアのカフィン・ザキ・ダムで1,500万人が移住の危機
Kafin Zaki Dam - 15 Million Nigerians May Migrate to Niger, Chad
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101C.htm
http://allafrica.com/stories/200910300255.html

最近の関連資料

●091027E China, ngrguardiannews
中国とアフリカの関係でナイジェリアの原油などその眞の意図は何か
The truth about China-Africa relations
http://my.reset.jp/adachihayao/index091027E.htm

●インドの石炭火力開発UMPPなどは今後民間企業が大きな役割を果たす

With coal-fired power plants as the primary source, India’s electricity generation sector space has been dominated by the two state run big companies NTPC (for generation) and BHEL (for equipment manufacturing). However, a gradual shift is taking place with private players looking to play a bigger role in the country’s electricity generation business.

インドの大規模石炭火力開発UMPP(注9)は重要であるが,常に温暖化ガスの問題がつきまとう,この点ではインドネシアのクラッシュ・プログラムと一緒だ。現在のインドの石炭火力は,公的機関であるNTPC(注5)の発電と,BHEL(注6)の機器製造に,支配されている。しかし,漸次,民間企業の動きが活発になってきている。現在のインドの発電設備は,150,000MWだが,2017年までに倍の,330,000MWを目指している。

このうちの30%は,民間企業によることになろう。民間への移行は変革だが,相変わらず石炭火力であることは変わらず,炭酸ガス排出で世界の注目が集まるところだ。しかし,国連気候変動会議IPCC(注8)の委員の一人であるインド人のパチョリ(注7)が言っていることは真実だ。彼がこの7月に発した言葉,インド人の4億の国民が電気を受けていないと言うことを信じられるか,と言う問題に帰するのだ。

更にパチョリ(注7)は,民主主義の元で,4億人が電気がないと言うことは受け入れられないのだ,しかもインドには石炭があるのみで,インド人には石炭以外に選択肢がないのだ,と。インド政府は,大規模石炭火力UMPP(注9)を進めている,13カ所で4,000MW規模のプロジェクトを推進中だ。工業化した5州(注10)は恩恵を受けるし,世界銀行(注12)も,タタ電力(注11)のUMPP(注9)に,450百万ドルを支援する。

このインド政府のUMPP(注9)には,多くの資本が関心を示している。エネルギー企業は,次年度以降,30億ドルに上る株式上場を目指している。その企業とは,JSWなど9企業(注13)である。また,三菱,東芝,日本製鋼などの海外企業(注14)も,地元企業との新規の合弁を進めている。発電機機器の供給は,BHEL(注6)とL&T(注15)が担っているが,注文の数に圧倒されている。

L&T(注15)は意欲的で,過去2年間で注文は20倍に増えている。また,アンデラプラデシュ州でガス火力を進めているほか,海外の石炭をインドネシアとオーストラリアに求めている。更に,原子力機器供給の一端も担うことを視野に入れている。アニル・アンバニ(注16)の率いるR電力(注16)は,2008年に既に株式市場で30億ドルの資金を得,35,000MWの設備能力を計画している。

R電力(注16),このうち,3,000MWは2012年までに,残りは2017年までの完成を目指している。また,海外石炭を,オーストラリア,ブラジル,米国,英国などの石炭企業と協議を続けている。タタ電力(注11)は,2012年までに準備する5,500MWのために,45億ドルを投資する。これらの殆どは,グジャラート州のUMPP(注9)であり,2014年までには12,000MWの開発を視野に入れている。石炭はインドネシアより輸入する。

エッサール電力(注17)は,2012年までの計画で,6,000MWに40億ドルを投資する。その石炭は,オーストラリア,モザンビーク,インドネシアを予定している。このインド政府の進めるUMPP(注9)で,コペンハーゲンの気候変動問題での世界的炭酸ガス排出抑制での討議が注目されるが,

(注)F (1) 091101F India, energytribune,(2) title: India Opening Power Sector to Private Investment, Coal Still the Fuel of Choice,(3) http://www.energytribune.com/articles.cfm?aid=2518,(4) Posted on Oct. 30, 2009,By Energy Tribune staff,(5) NTPC,(6) BHEL,(7) Rajendra Pachauri,(8) UN’s Intergovernmental Panel on Climate Change,(9) ultra-mega power plants, (UMPPs),(10) Gujarat, Tamil Nadu, Karnataka, Andhra Pradesh and Maharashtra,(11) Tata Power,(12) World Bank,(13) JSW Energy, Jindal Power, Indiabulls, Sterlite, GMR Energy, Adani Power, Essar Power, Usher Eco Power and Bhilwara Energy,(14) Mitsubishi, JSW and Toshiba, Bharat-Forge and Alstom SA (France), and Ansaldo Caldaie (Italy),(15) L&T,(16) R-Power, headed by Anil Ambani,(17) Essar Power,(18) Copenhagen climate talks,(19) UMPPs table source: http://www.thehindubusinessline.com/2008/04/26/stories/2008042650780800.htm,(20)

今日の参考資料

●091101F India, energytribune
インドの石炭火力開発UMPPなどは今後民間企業が大きな役割を果たす
India Opening Power Sector to Private Investment, Coal Still the Fuel of Choice
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101F.htm
http://www.energytribune.com/articles.cfm?aid=2518

最近の関連資料

●091023C India, machinist
インドのチェンナイに建設する東芝の重電工場へJBICが90百万ドル
Toshiba JSW gets US$90 million loan from JBIC for Chennai facility
http://my.reset.jp/adachihayao/index091023C.htm
●091022C India, business-standard
インドの大規模火力開発UMPPで2010年初頭までに4地点審査
Request for qualification for UMPPs likely by Jan '10
http://my.reset.jp/adachihayao/index091022C.htm
○091022F India, business-standard
インドのムンドラ石炭火力でタタ電力がテキサス籍企業から技術支援
Invensys to provide technology for Tata Power's Mundra project
http://www.business-standard.com/india/news/invensys-to-provide-technology-for-tata-power%5Cs-mundra-project/76432/on

●コンゴ民主共和国の水力開発などでインドが263百万ドルの借款を供与

India has offered Democratic Republic of Congo $263 million in loans to build hydroelectric plants and repair battered infrastructure in the war-ravaged central African nation, Congo's foreign minister said on Friday. The two countries agreed the final terms of the loan package this week during a four-day visit by Foreign Minister Alexis Thambwe Mwamba to the south Asian economic powerhouse.

昨日ルワンダへの中国の接近を見てきて,これは東にキブ湖を介して接するコンゴ民主共和国からの接近だと理解し,広大なコンゴ民主共和国の資源への中国のアクセスに大いに関心を持ったところである。現在,コンゴ民主共和国の外務大臣がインドを訪問中であり,インドもこの広大な国へ関心が深いことを理解した。ザイールに時代から,内陸部への接近は大変なこと,と知っていたが,治安は依然としてよくないはずだ。

コンゴ民主共和国は,国土面積234万平方km,世界第12位と極めて広大で,人口は,6,600万人,GDP総額は206億ドルである。資源は,コバルト,ダイヤモンド,カドミウム,黄金,銀,亜鉛,マンガン,錫,ゲルマニウム,ウラン,ラジウム,ボーキサイト,鉄鉱石,石炭などを産する世界トップクラスの鉱産資源国であり,コバルトは世界の65%を占め,ギニア湾沖に海底油田を擁し,原油の輸出も盛んで同国の経済を支える。

ウランも採掘が行われており,広島の原爆の原料はベルギー領コンゴ国産とされている。政情不安の中,日本はどうしているのだろうか。殆どめぼしい援助は行われておらず,極めて人道支援に限られているようだ。1970年代には日本企業が大挙して押しかけ,日本人町も出来ていたという。800億から850億ドルと言われる鉱山資源は,中国企業のワンサイドゲームと言われており,欧州企業も手を引き始めているようだ。

インドについては,将来に備えて借款を供与する,と言う形か。インド訪問中のムワンバ外相(注6)が,インド政府は,水力発電所の建設と戦火で荒廃したインフラ再興のため,263百万ドルの借款を供与する,と語った。南部のカサイ・オリエンターレ県の18MWのカテンデ・ダム・プロジェクト(注7)へ168百万ドル,北部のココボラダム(注8)へ45百万ドル,キンシャサ(注4)の鉄道修復に50百万ドル,となっている。

コンゴ民主共和国(注5)は,1998~2003年まで続いた戦火のために荒廃が進んで,その復興のために資金を求めている。キンシャサ(注4)の上下水道とITに,インドは既に,25百万ドルの借款を供与している。中国は既に,60億ドルに上る資源インフラの開発を約束しており,インドの借款は,中国の申し出に続いて行われた。しかし,コンゴの資源を担保とする巨額の融資は,IMFがその将来に懸念を示している。

IMFは100億ドルの債権放棄に,難色を示している。中国は,当初の90億ドルの約束を60億ドルに減らしており,パリクラブのメンバー国も,債権放棄要請で,コンゴ政府と遭うことになっている。インド訪問中のムワンバ外相(注6)は,この話し合いを楽観視しており,世界銀行もIMFも,コンゴの状況をよく理解している,と電話で語っている。

(注)H (1) 091101H Congo,in.reuters,(2) title: India grants Congo $263 mln in infrastructure loans,(3) http://in.reuters.com/article/topNews/idINIndia-43558320091030,(4) By Joe Bavier,KINSHASA (Reuters),(5) Democratic Republic of Congo,コンゴ共和国,(6) Foreign Minister Alexis Thambwe Mwamba,(7) 18MW Katende dam project in Kasai Orientale (province),(8) Kakobola dam,(9) kleptocratic 盗癖のある,(10) President Joseph Kabila,(11) International Monetary Fund (IMF),(12) Reporting by Joe Bavier; Editing by Richard Valdmanis/Victoria Main,(13) map source: http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b4/Cg-map.png,(14) Image 9: Inga Dam in Bas-Congo Photographer: Frazier Date: 1973 Place: Inga Dam Place/Time: Congo-Kinshasa / Central Africa (courtesy of University of Wisconsin),photo source: http://exploringafrica.matrix.msu.edu/teachers/curriculum/m18/activity1.php,(15)

今日の参考資料

●091101H Congo,in.reuters
コンゴ共和国の水力開発などでインドが263百万ドルの借款を供与
India grants Congo $263 mln in infrastructure loans
http://my.reset.jp/adachihayao/index091101H.htm
http://in.reuters.com/article/topNews/idINIndia-43558320091030

最近の関連資料

●091030B Rwanda, defenceweb
ルワンダへの投資について中国企業がコンゴとの関連で高く評価
China praises Rwanda's investment potential
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030B.htm

2009年10月30日 (金)

中国がコンゴからルワンダへ資源を求めて

中国がコンゴからルワンダへ資源を求めて
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

今日こそはアジアに帰ろうと思っていたのに,またまたアフリカに来てしまった。読者がどんどん減っていくのは困ったものだが,アフリカを無視できない情勢であることは確かだ,読者の皆様も,もう少し我慢して頂きたい,明日はアジアに帰るから。でも,今日はアフリカのルワンダに目を向けなければならないとは思はなかった。私のルワンダ経験は1992年で,虐殺の直前である。平和な起伏に富んだなだらかな山野を思い出す。

その頃は,よくキンシャサの大使館にも行っていた。当時のザイールは悲惨で,大使館とホテルの間の往復のみであったが,ビジネスクラスであるにもかかわらず,ザイールの空港では,お尻が私の眼の前にあるようなザイールのおばさん達に押しのけられて,なかなか空港でチェックイン出来ない悲哀を味わった。その後,内戦の結果,コンゴ共和国に生まれ変わっているが,広大な国土と豊富な資源,どうなっているのか,と気になっていた。

中国はコンゴ共和国に対して,60億ドルに上る鉱業権に伴うインフラ協定を持っていると言う。この中国のコンゴ共和国への関心から,その北東に小さく存在しているルワンダに,中国の関心が伸びるのは,時間の問題だったのだろう。あのヒリーな首都,キガリには,中国大使館が,2億ドルの巨費をかけて,中国自慢の大公会堂を建設し,アフリカ中央部の情報センターにすると言う。

ルワンダは,東中央アフリカの小国で,ウガンダ,ブルンジ,コンゴ共和国,タンザニアと国境を接している。人口1千万人だが,1994年に部族対立から100万人近い虐殺が出た。中国は,2009年には,エネルギーなど,50百万ドルを投資している。中国大使は,カガメ大統領の強い指導力で,政治的に安定して,安全な環境が保たれている,と語っている。平和な国に生まれ変わったようだ。

中国が60億ドルの投資を行うコンゴ共和国の資源については,改めて調査したい,コンゴ川の水力ポテンシャルも大きいはずだ。ルワンダの中国の狙いは,錫石らしい,携帯電話などに使われる貴重な金属で,他に,電子部品などに使われるコルタンやタンタライトが豊富で,北部には金鉱脈がある。東の国境はタンザニアと接するアカゲラ川があり,私も当時,このアカゲラの滝を調査している。

飽くことのなき中国のアフリカ進出は,アンゴラから始まって,スーダン,エチオピア,ナイジェリア,タンザニア,ガーナ,トーゴー,カメルーンと続き,難しかったコンゴから,遂に奥地のルワンダまで,いずれも数十億ドルの投資だ。有り余る外貨を資源に注ぎ込む中国の姿勢は,バブル当時の日本が先進国の不動産買いに走って,すべてを失った経験からすると,意欲的に移る。来月は温家宝首相が,アフリカ会議でエジプトに飛ぶ。

今日のその他の世界のニュースは,ウガンダのブジャガリ水力プロジェクトは順調に工事が進捗,パキスタンを訪問中のクリントン長官がカシミール問題で楽観,パキスタンは300MWの燃料費調達失敗で米国が肩代わり,インドのマハラシュトラでフランスが1,650MWのジャイプール原子力準備開始,インドのリライアンス系企業が海外の石炭資源を獲得へ走る,インドネシアで豪企業がスマトラのタパンとジャンビの炭鉱を取得へ,など。

今日の主題

●091030B Rwanda, defenceweb
ルワンダへの投資について中国企業がコンゴとの関連で高く評価
China praises Rwanda's investment potential
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030B.htm
http://www.defenceweb.co.za/index.php?option=com_content&task=view&id=4931&Itemid=282
●091030E India, indiajournal
インドのシン首相と温家宝首相の会談で国境など現状維持で更に話し合いと
India, China Agree to Maintain Peace on Border
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030E.htm
http://www.indiajournal.com/pages/event.php?id=8872

その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091030A Uganda, newvision
ウガンダのブジャガリ水力プロジェクトは順調に工事が進捗
Bujagali power project on track
http://www.newvision.co.ug/D/8/220/699470
○091030C Pakistan, pakobserver
パキスタンを訪問中のクリントン長官がカシミール問題で楽観
War on terror Pakistan success soon: Clinton Kashmir solution to normalize Pak, India ties: Nawaz
http://pakobserver.net/200910/30/news/topstories01.asp
○091030D Pakistan, thenews
パキスタンは300MWの燃料費調達失敗で米国が肩代わり
Pakistan fails to improve power generation capacity
http://www.thenews.com.pk/daily_detail.asp?id=205802
○091030F India, indiajournal
インドのマハラシュトラでフランスが1,650MWのジャイプール原子力準備開始
France to Start Work at Maharashtra Nuclear Power Plant
http://www.indiajournal.com/pages/event.php?id=8842
○091030G India, dnaindia
インドのリライアンス系企業が海外の石炭資源を獲得へ走る
CESC scouting for coal mine overseas
http://www.dnaindia.com/money/report_cesc-scouting-for-coal-mine-overseas_1304771
○091030H Indonesia, newsstore
インドネシアで豪企業がスマトラのタパンとジャンビの炭鉱を取得へ
Indonesian Coal Acquisition
http://newsstore.smh.com.au/apps/previewDocument.ac?docID=GCA01005319ADD

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○全国の電力10社と大手都市ガス4社,全社値上げ,2カ月連続
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20091030/ecn0910301207000-n2.htm
○太陽光発電“暗い”見通し,パネル訪問販売で苦情殺到
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20091029/ecn0910291613002-n2.htm
○アジア,来年5.8%成長,他地域との非連動は否定-IMF
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2009102900517
○2008年度のエネルギー需給実績(速報),6.8%の大幅減
http://www.meti.go.jp/press/20091030002/20091030002.html
○鳩山首相,原子力政策は不可欠,「核燃料サイクル推進したい」
http://sankei.jp.msn.com/life/environment/091030/env0910301309000-n1.htm
○温暖化対策税の創設要望,環境相,「2兆円前後検討」 
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009103001000430.html
○米上院委員会,温暖化対策法案を来週にも採決へ
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-12207620091030
○世界自然保護基金、長江中下流地域の湿地保護区を高く評価
http://japanese.cri.cn/881/2009/10/30/1s149447.htm

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●インドのシン首相と温家宝首相の会談で国境など現状維持で更に話し合いと

A day after he met his Chinese counterpart Wen Jiabao here and discussed border problem and other issues like construction of dam by China on Brahmaputra river, Prime Minister Manmohan Singh said the two leaders agreed that existing mechanisms should be used to resolve all outstanding issues.

インドと中国の間に最近起こってきた問題は,極めて深刻である。アルナチャルプラデシュ(注9)の国境問題,ブラマプトラ河(注6)の中国のダム建設の問題,ダライラマ(注10)のアルナチャルプラデシュ(注9)訪問,更に,アザドカシミールに於けるパキスタンのダムの中国支援の問題,などである。どれ一つとっても,簡単に済みそうな問題ではない。

先月末,2009年10月末,タイのフアヒンで開かれたASEAN首脳会議(注8)には,インドのマンモハン・シン首相(注7)が臨んだが,中国の温家宝首相(注5)も出席するので,インドとしては,マンモハン・シン首相(注7)に大きな期待がかかっていた。どの様な会談が行われたのか,詳報はなかなか届かなかったが,今日の記事で,帰国したマンモハン・シン首相(注7)が,インド国内向けに記者会見に応じている。

マンモハン・シン首相(注7)と温家宝首相(注5)は,とにかく,平和で平穏な解決を行う,既存の外交ルートを使って,問題の解決に努力する,として,早速の中国の楊外相(注11)をデリーに向かわせることにした。マンモハン・シン首相(注7)の説明では,国境問題は平和的な話し合いを続けると合意した上で,アルナチャルプラデシュ(注9)はインドが統括する領土だ,と主張した。

ブラマプトラ河(注6)の中国ダム建設の問題は,ダムは高さ116m,長さ389.5mだが,運用は流れ込み式で分流などの計画はない,中国は水文情報を提供し,今後とも国際河川としても規律を守る,と話し合われたとされた。ダライラマ(注10)は重要な宗教上の賓客だが,チベット問題の騒乱jに発展するような動きは取り締まる,と応じたようだ。

アザドカシミールで中国がパキスタンのダムを支援する問題については,マンモハン・シン首相(注7)は何も具体的には話さなかったと。ただ,国境問題でパキスタンと論争している地域は,インドの総合的な領土である,との主張を繰り返したようだ。とりあえず,両首相の会談は,穏やかにまとめられたわけだが,近く行われる外相会談が注目されることになった。

(注)E (1) 091030E India, indiajourna,(2) title: India, China Agree to Maintain Peace on Border,(3) http://www.indiajournal.com/pages/event.php?id=8872,(4) Date Submitted: Thu Oct 29, 2009,CHA-AM HUA HIN, THAILAND,(5) Wen Jiabao,(6) Brahmaputra river,(7) Prime Minister Manmohan Singh,(8) Association of South East Asian Nations (ASEAN)-India and East Asia Summits,(9) Arunachal Pradesh,(10) Dalai Lama,(11) Chinese Foreign Minister Yang Jiechi,(12)

今日の参考資料

●091030E India, indiajournal
インドのシン首相と温家宝首相の会談で国境など現状維持で更に話し合いと
India, China Agree to Maintain Peace on Border
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030E.htm
http://www.indiajournal.com/pages/event.php?id=8872

最近の関連資料

○091027B India, bloomberg
インドと中国のアルンチャルの国境問題でロシアが入って今日会談
India, China Border Dispute May Overshadow Meetings with Russia
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601091&sid=a2g_ZIC7oe4w
○091026C India, ptinews
インドのアルンチャルはシン首相プロジェクトの道路建設など早期着工へ
PM's package in Arunachal to be expedited: Khandu
http://www.ptinews.com/news/347096_PM-s-package-in-Arunachal-to-be-expedited--Khandu
○091022E India, thaindian
インドのマンモハン・シン首相がASEANや中国などと会談のためバンコクへ
Manmohan leaves for Thailand Friday, likely to meet China PM
http://www.thaindian.com/newsportal/business/manmohan-leaves-for-thailand-friday-likely-to-meet-china-pm_100263720.html
○091022G India, beta.thehindu
インドは中国のブラマプトラ河開発に着手したが分水は行わないと言っている
India, China and water security
http://beta.thehindu.com/opinion/op-ed/article36468.ece
○091022I India, dailyindia
インドと中国の間で飛び交って言葉の戦争は危険で両サイドの危機管理が必要
China, India rivalry could spin out of control, warn experts
http://www.dailyindia.com/show/340265.php
○091021D India, morungexpress
インドのアッサム州などがブラマプトラ河上流の中国ダム計画で脅威と
UPA under pressure to act fast on China
http://www.morungexpress.com/regional/35795.html
○091021E India, hindustantimes
インドの州政府首相などが中国はブラマプトラ河にダムは造っていないと説得
No Chinese dam over Brahmaputra PM assures Arunachal
http://www.hindustantimes.com/News/northeastindia/No-Chinese-dam-over-Brahmaputra-PM-assures-Arunachal/Article1-467150.aspx
○091017F Nepal, telegraphnepal
ネパールの中国研究センターはインドが警戒している
China Study Centers could cement Nepal-India-China ties
http://www.telegraphnepal.com/news_det.php?news_id=6466
○091017H Inia, mangalorean
インドの外務省のラオ外務次官が中国との緊張を冷静にと
We need to resolve boundary issue with China: Nirupama Rao
http://mangalorean.com/news.php?newstype=broadcast&broadcastid=150644
●091017L India, sify
インドは中国のブラマプトラ本流ダム開発に打つ手がないかも知れない
Northeast frets, but India can do little on China's Brahmaputra dam
http://my.reset.jp/adachihayao/index091017L.htm
○091016B India, indiatoday.intoday
インドのシン首相がバンコクで温家宝首相とアルンチャルプラデシュの国境問題
Chinese PM to meet Manmohan in Thailand
http://indiatoday.intoday.in/site/Story/66458/LATEST%20NEWS/Chinese+PM+to+meet+Manmohan+in+Thailand.html
●091016D China, zeenews
中国はインドとの問題を孕みながらブラムプトラ河ダムの工事に入る
China building dam on Brahmputra River
http://my.reset.jp/adachihayao/index091016D.htm
●091016H India, expressindia
インドのシン首相のアルンチャル訪問で中国が緊張したがインドは正しいと
India to take Arunachal to right fora
http://my.reset.jp/adachihayao/index091016H.htm

●ルワンダへの投資について中国企業がコンゴとの関連で高く評価

China has invested $50 million in Rwanda so far this year and Chinese companies are looking at a number of power projects to help the central African country meet its energy needs, a Chinese official said. Sun Shuzhong, the Chinese ambassador to Rwanda, said in an interview that the landlocked country's stable political scene, safe reputation and President Paul Kagame's strong leadership made it an attractive place to invest.

中国との関係でルワンダ(注5)が出てくるとは思わなかった。本当は中国とコンゴ共和国(注8)の関係をもっとよく知りたいのだが,中国のルワンダ(注5)への関心は,実はコンゴ共和国(注8)への関心から発展したのだろう。日本政府は今,ルワンダ(注5)仁対してどの様に考えているのだろう,と思いながら。日本の関わりは記事にならなくても,中国との関係はロイターが取り上げる。

ルワンダ(注5)は,東中央アフリカの小国で,ウガンダ,ブルンジ,コンゴ共和国,タンザニアと国境を接している。人口1千万人だが,1994年に部族対立から100万人近い虐殺が出た。私が訪ねていたのは,その前,1993年だったのか。中国は,2009年には,エネルギーなど,50百万ドルを投資している。中国大使(注6)は,カガメ大統領(注7)の強い指導力で,政治的に安定して,安全な環境が保たれている,と語っている。

西隣の広大なコンゴ共和国(注8)には,中国が,60億ドルに上る鉱業権に伴うインフラ協定を持っているが,ルワンダ(注5)の資源の再輸出と関連して,ルワンダ(注5)は中国にとって重要な役割を果たす。中国のアフリカへの介入は,資源に関心を寄せて,人権に無関心,との非難があるが,温家宝首相(注9)は,来月にも,中国-アフリカ首脳会議(注10)でエジプトに向かう。2008年はアフリカへ54.9億ドルの投資を行った。

中国大使(注6)は,資源を獲得するだけではなく,貧困削減に尽くしている,と弁明している。ルワンダ(注5)への外国投資は鉱業で,2008年の最大は分野は,錫石(注11)であった。また,電子部品などに使われるコルタン(注12)やタンタライト(注13)があり,また北部では金鉱が注目を浴びている。ルワンダ(注5)の外貨獲得は,2008年に観光が最大で91.3百万ドルがあるが,続いて鉱業である。

近隣諸国を通しての輸出で,鉱業分野は17%,43.9百万ドルに達し,2007年の30.3百万ドルから,大きく伸びている。中国との二国間貿易では,2008年の95百万ドルに対して,2009年は100百万ドルに達する見込み。1994年のツチ族(注14)とフツ族(注15)の対立で80万人が虐殺された後,カガメ大統領(注7)は,強力な経済成長路線をとって,2008年にはGDPが,11.2%の伸びを見せた。

しかし,カガメ大統領(注7)には,民主主義抑圧への批判が絶えない。中国は,首都キガリ(注18)に2億ドルの会議センターを建設して,中央アフリカの諸国の通信センターとする構想に協力する構えである。また,電力不足気味の首都キガリ(注18)仁対して中国は,電力プロジェクトを視野に入れている。

(注)B (1) 091030B Rwanda, defenceweb,(2) title: China praises Rwanda's investment potential,(3) http://www.defenceweb.co.za/index.php?option=com_content&task=view&id=4931&Itemid=282,(4) Written by Reuters,Thursday, 29 October 2009,(5) Rwanda,(6) Sun Shuzhong, the Chinese ambassador to Rwanda,(7) President Paul Kagame,(8) Democratic Republic of Congo,(9) Premier Wen Jiabao,(10) China-Africa summit,(11) tin ore cassiterite,錫石,(12) coltan,コロンバイト,(13) tantalite,(14) Tutsis,(15) Hutus,(16) Rwanda scenary, photo source: http://media-cdn.tripadvisor.com/media/photo-s/00/19/52/99/rwanda-view2.jpg,(17) map source: http://www.merriam-webster.com/maps/images/maps/rwanda_map.gif,(18) Kigali,(19)
Shuzhong also said Chinese companies have built 70 % of Rwanda's roads and are looking into green technologies such as solar energy to help solve its power problems.

今日の参考資料

●091030B Rwanda, defenceweb
ルワンダへの投資について中国企業がコンゴとの関連で高く評価
China praises Rwanda's investment potential
http://my.reset.jp/adachihayao/index091030B.htm
http://www.defenceweb.co.za/index.php?option=com_content&task=view&id=4931&Itemid=282

最近の関連資料

●091028G China, finfacts
中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言
China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028G.htm
●091027E China, ngrguardiannews
中国とアフリカの関係でナイジェリアの原油などその眞の意図は何か
The truth about China-Africa relations
http://my.reset.jp/adachihayao/index091027E.htm
●091025E China, business-standard
中国のアジア,アフリカ,南米を目指すグローバルな経済政策
ND Batra: China's economic diplomacy
http://my.reset.jp/adachihayao/index091025E.htm
●091021H Africa, allafrica
中国はギニアの軍事政権と70億ドルに上る鉱山事業投資から距離を取り始めた
China's Business Ties to the Loathed Camara Junta Could Quickly Backfire
http://my.reset.jp/adachihayao/index091021H.htm

2009年10月29日 (木)

エチオピアの道路やダムの動きと天然ガス

エチオピアの道路やダムの動きと天然ガス
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

また今日もアフリカに目が向いてしまった,読者が減るのかなあ。エチオピアは何か神秘に満ちた国,というものが頭に残っている。整った顔立ちの,アフリカの中ではちょっと雰囲気が違う,シバの女王の関係か,或いは,よその先進的な宇宙から,宇宙人がエチオピアに降り立った,という話もある。エチオピアには海港がない,と言うこともあるし,何故中国などがエチオピアに押しかけるのか,人口が8,000万人近いせいか,どうだろう。

もう一つは,ナイル川の上流,青ナイルの源流と言うこともある。エチオピアの中央部を貫流して流れ下る青ナイルは,スーダンのカルツームを通過して流れ下る。古代の通商貿易をモデルにしたシミュレーションゲームに凝ったことがあるが,あの中では,川を遡ってカルツームに行けば,珍しいものが手にはいるので,好んでナイルを遡ったものだ。

エチオピアの首都アディスアベバは,京都によく似ている,というのが私の印象。北山に囲まれた盆地で,ここは京都の北大路,とか考えながら車で走った。北山の近くに行くと,ロバが薪を満載して山を下ってくる,まるで京都の大原の感じ,大原女が頭に野菜を載せて歩く雰囲気が,薪を背負ったロバになぞらえられる。

海港はないが,アディスアベバを中心に,800km以上の鉄道があって,その鉄道が東の小国ジブチに通じ,ジブチの港から紅海を経てアデン湾,更にインド洋にと繋がる。北東のエリトリアとは時々戦争をして,仲がよくない。南東の方向は,あの海賊で騒がしいソマリアである。ソマリア沖には,中国艦隊が,率先して展開した,日本海軍はそれを追っかけた。

中国は何故エチオピアのダムに,大量の投資を行うのであろうか。一つは,アフリカの中でも大きい人口に対する市場としての将来性に魅力はあると思う,でもそれほど大きいとは言えない。青ナイルの下流の領域内には,天然ガスが出ると想定されており,マレーシアのペトロナスが入っているが,これもまだ未知数だ。例えガスが出たとしても,中国に持って帰るには,まだ大変だ。

私は地図を眺めていて,このナイル川上流は,交通が結構大変なのではないか,と感じている。中国企業は,葛州覇水電公司とかシノハイドロとか,皆ダム企業だが,彼等は,エチオピアの道路建設に熱心である。日本も道路には協力しているが,エチオピア政府も,まず道路だ,と言う認識だ。中国が,世界からダルフール問題で指弾されながら,ひつこくスーダンに座り続けるのは,スーダンの原油などの資源と見られている。

スーダンの首都カルツームは,最近,中国資本の影響で,高層ビルが建ち並んでいると言う情報もある。しかし,どうやってカルツームにアクセスするのだろうか。ヌビア砂漠を越えなければ,紅海のスーダン港まで出られない。鉄道もあるようだが,この治安状況では,大変なのではないか。世情の落ちついているエチオピアからジブチ港に出るルートの確保が,中国にとっても重要なのではなかろうか。私の仮説である。

今日の主題

●091029D Ethiopia, af.reuters
エチオピアの道路や水力ダム建設に中国企業が進出
Ethiopia earmarks almost $1 billion for roads
http://my.reset.jp/adachihayao/index091029D.htm
http://af.reuters.com/article/investingNews/idAFJOE59R0FL20091028
●091029F Angola, allafrica
アンゴラの原油は深海ボーリングのヒットで飛躍的な発展が期待される
Nation Enhances Profile With Rising Reserves
http://my.reset.jp/adachihayao/index091029F.htm
http://allafrica.com/stories/200910280274.html

その他の今日の世界のエネルギー関連ニュース

○091029A Philippines, manilastandardtoday
フィリッピンのマニラの給水についてワワ・ダムは日5,000万リッターしかないのか
Is Wawa River capable only of 50 million liters
http://www.manilastandardtoday.com/insideBusiness.htm?f=2009/october/28/business6.isx&d=/2009/october/28
○091029B Laos, nhandan
ラオスへの海外資本投資ではベトナムが水力など14億ドルで第1位
Vietnam remains largest investor in Laos
http://www.nhandan.com.vn/english/business/281009/business_vl.htm
○091029C Ghana, allafrica
ガーナのアコソンボ・ダムの水位低下でブイ・ダム・プロジェクトの効果が期待される
The Bui Dam Project and Effects on the People
http://allafrica.com/stories/200910281066.html
○091029E Cambodia, phnompenhpost
カンボジアの水力ダムへの依存にNGOグループが反対
Groups say reliance on hydro may be harmful
http://www.phnompenhpost.com/index.php/2009102829244/National-news/groups-say-reliance-on-hydro-may-be-harmful.html

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○温暖化対策の新議定書,「年内採択は不可能」,条約事務局長
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20091029AT2M2900X29102009.html
○新議定書採択「合意の形成へ引き続き努力」,松野官房副長官
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20091029AT3S2900M29102009.html
○住友林業,インドネシアで大規模植林,2019年までに28万ヘクタール
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091029AT1D2704128102009.html
○世界最大のLNG生産設備,カタールで操業開始,年780万トン
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091028AT2M2800V28102009.html
○中国の重慶でアジア最大級の天然ガス田が発見される,1,200億立方メートル
http://www.tokkai.com/news/column/news/1256791027.php

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●エチオピアの道路や水力ダム建設に中国企業が進出

Ethiopia has set aside $987 million to build new roads and upgrade dilapidated ones during the 2009/10 (July-June) financial year, the Ethiopian Roads Authority (ERA) said. The landlocked country has spent $3.6 billion over the past 10 years on building 101,359 km (62,940 miles) of asphalt and gravel roads, the ERA said, with just over a third of this provided by the International Development Agency, the European Union and Japan.

エチオピアの地政学的な位置については,少し分かりがたいところがある。ただ,人口7,720万人(2006年世界銀行)と言うことは,アフリカの大国であるが,海港に恵まれず,しかも北のエリトリアとは永年の仇敵であり,南東の海岸のソマリアは,今話題の海賊の問題で,極めて治安が悪い。東のアデン湾に出るジブチとは,唯一の海への出口として,経済的に重要な位置づけだ。

国土面積109.7万平方kmで,エネルギーとして,発電設備は650MWで95%が水力発電,1,330MWへ向かって増設中。南西部低地にある推定4兆立方フィートの天然ガスが開発されようとしている。今日の最初のテーマーは道路網で,中国企業も密接に関係している。エチオピア道路庁ERA(注5)は,2009/10年度道路予算として,987百万ドルを計上,発展の鍵を握る道路の開発に巨額を注ぎ込む。

海に面していないエチオピアは,過去10年の間に,IDA(注7),EU,日本などから全体の3分の一の支援を受けながら,36億ドルを投入,101,359kmの道路を新設してきた。エチオピア政府は,道路網の改善により,北部の観光地の開発や,コーヒーなどの農産物の流通に焦点を当ててきている。外国投資は,エチオピア産の製品の輸出と,原油ガスの包蔵が見込まれる砂漠地域の探査に,関心を向けている。

中国企業,葛州覇水電公司CGGC(注9)は,408百万ドルの水力プロジェクトで協定を結び,シノハイドロ(注10)は,5つの川に5つのダムを建設する,事業費555百万ドルのチェモガ・イエダ水力プロジェクト(注11)の建設に合意している。また,マレーシアのペトロナス(注)は,エチオピアの各地域で,原油ガスの探査を狙っている。チェモガ・イエダ水力プロジェクトは,首都の北299kmのデブレマルコス(注19)にあり,出力250MW。

葛州覇水電公司CGGC(注9)の地点は,ゲレン川(注20)にあり,高さ100mのダムを新たに建設して,既設860MWに,254MWを付加するものだ。エチオピア航空(注14)は,アフリカ大陸の中でも有数の航空会社である。また,850kmの鉄道は,紅海(注15)の近隣国ジブチ(注15)の港に繋がり,エチオピアの唯一の海港の役割を果たしている。

(注)D (1) 091029D Ethiopia, af.reuters,(2) title: Ethiopia earmarks almost $1 billion for roads,(3)
http://af.reuters.com/article/investingNews/idAFJOE59R0FL20091028,(4) Wed Oct 28, 2009 10:55am GMT,By Barry Malone,ADDIS ABABA (Reuters),(5) Ethiopia,(6) Ethiopian Roads Authority (ERA),(7) International Development Agency,(8) birr,0.08$,(9) China Gezhouba Group Company (CGGC),(10) Sinohydro Corporation,中国水利水電集団公司,(11) Chemoga Yeda hydropower project,(12) Petronas,(13) huge Horn of Africa country,(14) Ethiopian Airlines,(15) Red Sea port in neighbouring Djibouti,(16) Prime Minister Meles Zenawi,(17) Ethiopia road map,map source: http://www.ethiopianriftvalleysafaris.com/pics/map2.jpg,(18) http://my.reset.jp/adachihayao/iindex3newsAF081026.htm,(19) Debre Markos,(20) Genale River,(21)

今日の参考資料

●091029D Ethiopia, af.reuters
エチオピアの道路や水力ダム建設に中国企業が進出
Ethiopia earmarks almost $1 billion for roads
http://my.reset.jp/adachihayao/index091029D.htm
http://af.reuters.com/article/investingNews/idAFJOE59R0FL20091028

最近の関連資料

○090926I Ethiopia, allafrica
エチオピア政府が中国企業と120億ドルでダムと風力を支援
Govt Embarks On Power Generation Projects
http://allafrica.com/stories/200909250800.html
○090923H Ethiopia, goodnewsethiopia
エチオピアのEEPCが中国企業とゲネールダワ・ダムなど協定
EEPCo signs accord with Chinese companies to build power projects
http://www.goodnewsethiopia.com/2009/09/22/eepco-signs-accord-with-chinese-companies-to-build-power-projects/
○090826M Africa, hydroworld
エチオピアのテケゼ・ダムが運用を開始
Ethiopia's Tekeze Dam begins generating power
http://www.hydroworld.com/index/display/article-display/9059878487/s-articles/s-hrhrw/s-hydroindustrynews/s-general/s-ethiopia_s-tekeze.html
●080229E Ethiopia, Sudan Tribune
エチオピア政府,中国との協力で,エネルギー強化へ
Ethiopia wants to strengthen energetic cooperation with China
http://www.sudantribune.com/spip.php?article26165

●アンゴラの原油は深海ボーリングのヒットで飛躍的な発展が期待される

Angola's contention for the position of Africa's leading petroleum resource producer gained more points weekend when the country's reserves capacity received a boost with a deepwater hit. French multinational major, Total, announced that its subsidiary TEPA Ltd. and Sociedade Nacional de Combustiveis de Angola (Sonangol EP), made an oil discovery on block 17/06, in the deep waters of the Angolan offshore.

先日来扱っているアンゴラの原油ガスについて,週末にまたビッグニュースである。フランス籍のTOTAL(注5)の子会社TEPA(注6)とアンゴラ国家石油SENANGOL(注7)が,アンゴラ南方沖,ブロック17/06(注8)の深海ボーリングで,原油包蔵に突き当たった。TOTAL(注5)によると,ガーデニア1機(注9)は,ブロック17/06(注8)の深海ボーリングの第1井で,深さ977mの地点である。

このハイドロカーボンの層は,中新生及び漸新生(注10)で,日量4000バレルの容量と推定している,API(注11)は25である。この確認された地点は,ブロック17/06(注8)の北西部分で,第4四半期には,更に探査が続けられる。SENANGOL(注7)が権益を持ち,TEPA(注6)が30%資本でオペレーターである。その他の協力企業は,注13~16である。

この発見は,アフリカ大陸の2大産油国としてナイジェリアと争っているアンゴラにとっては,より世界から関心を高められるであろう。アンゴラは,現在OPEC(注17)の議長国で,この2年間,治安の悪化しているナイジェリアに替わって,アフリカでの主導権を握ることになる。インドネシアの産油量が衰えた段階で,インドネシアの替わって,OPEC(注17)のメンバーになったものだ。

(注)F (1) 091029F Angola, allafrica,(2) title: Nation Enhances Profile With Rising Reserves,(3) http://allafrica.com/stories/200910280274.html,(4) 28 October 2009,Sopuruchi Onwuka,(5) Total,(6) TEPA Ltd.,(7) Sociedade Nacional de Combustiveis de Angola (Sonangol EP),(8) block 17/06,(9) Gardenia-1,(10) Miocene 中新生 and the Oligocene 漸新生,(11) 25 API° oil during tests,(12) Sonangol Pesquisa e Producao, S.A,(13) SSI Seventeen Limited,(14) ACREP Bloco 17 S.A.,(15) Falcon Oil Holding Angola, S.A.,(16) PARTEX Oil and Gas (Holdings) Corporation,(17) Organization of Petroleum Exporting Countries (OPEC),(18) Block17 location, map source: http://www.total.com/static/fr/medias/topic1966/Total_2007_angola_lng.gif,(19)

今日の参考資料

●091029F Angola, allafrica
アンゴラの原油は深海ボーリングのヒットで飛躍的な発展が期待される
Nation Enhances Profile With Rising Reserves
http://my.reset.jp/adachihayao/index091029F.htm
http://allafrica.com/stories/200910280274.html

最近の関連資料

●091028H Angola, 234next
アンゴラの原油生産でシェブロンが中国との関係など見通しで2011年25%増
Chevron’s Angola output to see a 25% rise by 2011
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028H.htm
●091028G China, finfacts
中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言
China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028G.htm

2009年10月28日 (水)

アンゴラの原油ガス資源の将来性大きい

アンゴラの原油ガス資源の将来性大きい
http://my.reset.jp/adachihayao/index.htm

運転免許を取って大阪から木曽まで当時の国道を10時間走って帰ったときは,10時間の間,前の車のブレーキ灯ばかり見て走っていて,木曽に到着したときは倒れんばかりだった。慣れてくるに従って,もっと前の車を見るようになり,中国道が渋滞したときは,50台ぐらい前を見ているのと違うかな。レーンの右側一杯を走って前を見ようとする,仕事もアジアばかり見ていると,前の中国製の車に追突しそう。

最近,私の視線がアフリカへ向いてくると,HPの読者ががくんと減った。まだまだアジアにこだわる人が多いのだな,と思ってしまう。全く,バンコクやジャカルタやマニラに座っていて仕事をしていれば,自分の家にいるような気楽さを覚える。アフリカから帰ってきてアジアの町に到着すると,日本に帰ったような気分になってしまう。しかし,アジアの外にはアフリカがあるのだ,と言うことに気が付く人も最近は増えてきた。

2007年10月頃の記事の中に,「日本,中国資源外交に勢い,円借款掲げアフリカへ」,という記事がある。この時初めて日本政府は,アンゴラに対して円借款を供与した。「アンゴラは,原油生産量が1日平均140万バレル(2006年)で全世界の1.84%を占める。今年1月には石油輸出国機構(OPEC)に加入するなど産油国としての地位を確固たるものとしている。メジャーと呼ばれる国際石油資本も開発に参加している。」と書かれている。

アフリカ諸国は弁済能力がない,というのが円借款がなかった理由だが,考えてみれば弁済も何もないほど,アンゴラの原油が将来性を秘めていたわけで,中国は既に内戦が終わる前から,深くアンゴラに入り込んでいた。平成10年と言うと2000年ですか,私たちは道路無償でアンゴラに入っている。当時は何の意味かよく分からなかったが内戦中で危険感一杯だった。先方担当官が来ないので家に行って無理矢理連れ出したことがあった。

あのころに国連軍として中国が入っていたのだろう。キューバの国連部隊が,皆エイズにかかってしまって母国から帰国を拒否され,今でも1,000人規模で旧キューバ兵が残留している,と言う話がある。今では中国人の技術陣が20万人規模で入っていると言うから驚く。今日の記事の中でも,国際メジャーに混じって,中国企業が存在感を示しており,シェブロンなどは,中国企業とはパートナーを組んで進む,と言わしめている。

ドイツ連銀が,中国の進出について書いているが,結局,既存の西欧グループは,この資源戦争の中で,中国の進出を押さえようと考えるのではなくて,中国企業と如何に競い合って開発を行うか,それが世界の資源開発の隆盛に繋がる,と意見を述べている。昔は私も,雲南省に円借款と共に入っていって,中国企業と共にメコン川を下ってくる,ことを夢見ていたのだが,状況は全く違ってきた。

日本人と中国人と,或いは,日本政府と中国政府と,資源についてどの様に考え方が違うのか,と考え込んでしまう。これから伸びて何処まで需要が大きくなるか分からないからどん欲な中国なのか,日本はもう新たな供給源は不要,と考えているのか。私は,国際メジャーに依存してきた温室育ちの日本ではないか,と思うのだが,商社の資源の人に言わせれば,その様な甘いものではないかも知れない。

今日の主題

●091028G China, finfacts
中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言
China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028G.htm
http://www.finfacts.ie/irishfinancenews/article_1018294.shtml
●091028H Angola, 234next
アンゴラの原油生産でシェブロンが中国との関係など見通しで2011年25%増
Chevron’s Angola output to see a 25% rise by 2011
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028H.htm
http://234next.com/csp/cms/sites/Next/Money/Business/5474935-147/story.csp

その他の世界のエネルギー関連ニュース

○091028A Myanmar, lankaweb
ミャンマーの中国へのガスパイプラインで反対グループが湖錦濤へ文書
Activists urge to suspend Shwe Pipeline Project in Burma
http://www.lankaweb.com/news/items/2009/10/27/activists-urge-to-suspend-shwe-pipeline-project-in-burma/
○091028B USA,blog.taragana
米国の知的送電網技術でインディアナとオハイオで204百万ドル支出
Power company Duke Energy awarded $204M for ’smart’ grid technology
http://blog.taragana.com/n/power-company-duke-energy-awarded-204m-for-smart-grid-technology-209014/
○091028C India, mangalorean
インドのカルナタカ州でラメッシュの環境相就任で一転水力プロジェクトに遅れ
Karnataka blames Jairam Ramesh for delay in power projects
http://mangalorean.com/news.php?newstype=broadcast&broadcastid=152344
○091028D Indonesia, biz.thestar
インドネシアのスマトラとマレーシアの送電連携で3億ドル支出へ
TNB, Listrik may spend US$300mil on power line
http://biz.thestar.com.my/news/story.asp?file=/2009/10/28/business/4989825&sec=business
○091028E Indonesia, easybourse
インドネシアのタングーLNG基地が中国福建の基地に向けてLNG輸送開始へ
Indonesia Likely To Ship Tangguh LNG Cargo To Fujian This Week
http://www.easybourse.com/bourse/actualite/indonesia-likely-to-ship-tangguh-lng-cargo-to-fujian-GB0007980591-750884
○091028F Vietnam, chinaknowledge
ベトナムのビントウワンの石炭火力で13億ドルのEPCが上海電気へ
Shanghai Electric signs power plant contract with Vietnam Electricity
http://www.chinaknowledge.com/Newswires/News_Detail.aspx?type=1&NewsID=28258

今日の日本語エネルギー関連ニュース

○インド景気,先行きに不安要素,輸出の減少続く,インフレ懸念も
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091027D2M2704I27.html
○中国投資CICがカナダの資源会社に投資,モンゴルの炭鉱開発
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/asia/20091027D2M2703F27.html
○東芝,リチウムイオン電池の新工場建設を発表,250億円投資
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20091028AT3L2803028102009.html
○米国,知的送電網の構築に3,100億円,大統領表明
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091028AT2M2801828102009.html
○米大統領,スーダン制裁を1年延長,積極的に仲介に乗り出す方針
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20091028STXKD009728102009.html
○アフガン首都,武装勢力が国連施設に侵入,7人死亡 
http://www.asahi.com/international/update/1028/TKY200910280205.html

旅行用品の大型ショップ旅の雑貨店
http://hb.afl.rakuten.co.jp/hsc/09ee30fe.7cd4d7ec.09ee30ff.03ee8b2a/

本文

●中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言

China has developed closer economic and business ties with emerging markets across the globe, raising its profile and enhancing its economic and political clout. Deutsche Bank Research says thus far, China's interests have been driven mainly by its thirst for energy and commodities - - in short, commercially-driven. DBR says it is pointless for traditional powers to try to stop China's growing influence and it would be more productive if traditional powers responded to China's emergence by enhancing their own positive engagements with EM regions.

冒頭に,中国艦隊がアデン湾の海賊対策で出動する写真を載せている。中国は,全世界に亘っての新興市場への経済的政治的な結ぶ付きを強めている。この意図は,長期的にはエネルギーなどの資源を求めるもので,短期的には商業的な意図だ。既存の勢力,西欧の列強は,これを押し止めようと動くべきではなく,既存勢力も競って新興市場に殺到することによって,非常に生産的な動きになるだろう。

購買力平価によるGDP(注9)では,2008年実績の世界シェアーで,中国は,米国の20.6%,欧州の15.7%に次いで第3位を占めてきている。中国の海外投資は,2004年の55億ドルに比べて,2008年では10倍近くの522億ドルに達している。中国はまだ独自の経済圏を創造するまでには至っていないが,その世界的な動きは,世界の成長分野で地政を支配するまでになっている。

中国のアジアに対する影響は大きくなってきており,アジア9カ国への米国の貿易額を超えるまでになっている。2008年に於ける中国の,アジア9カ国への輸出額は,4,280億ドルで,米国の2340億ドルの倍近くに達している。中国は南アジアに対しても影響力を増してきている。インドとの貿易額は2008年で514億ドルでトップ3,パキスタンに対しては武器の供与の他,2009年7月に,5億ドルの借款供与に署名している。

(注)G (1) 091028G China, finfacts,(2) title: China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics,(3) http://www.finfacts.ie/irishfinancenews/article_1018294.shtml,(4) By Finfacts Team,Oct 27, 2009 - 2:30:30 AM,(5) Chinese naval soldiers and officers,photo source: Photo: Xinhua,Chinese naval soldiers and officers of the Chinese escort flotilla attend the starting ceremony of the 100th escort mission on the Zhoushan missile frigate in the eastern waters of the Gulf of Aden, August 27, 2009. China is participating in the international action against Somali pirates. Photo: Xinhua,(6) Deutsche Bank Research,DBR,(7) EM regions,(8) DBR economist Syetarn Hansakul,(9) GDP (purchasing power parity basis),(10) Asia-9,(11) Chiang Mai Initiative,(12)

今日の参考資料

●091028G China, finfacts
中国の海外の新興市場への進出についてドイツ連銀がその対応を提言
China's growing ties with emerging markets: What it means for geopolitics
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028G.htm
http://www.finfacts.ie/irishfinancenews/article_1018294.shtml

最近の関連資料

●091027E China, ngrguardiannews
中国とアフリカの関係でナイジェリアの原油などその眞の意図は何か
The truth about China-Africa relations
http://my.reset.jp/adachihayao/index091027E.htm
○091025D Nigeria, vanguardngr
ナイジェリアの電力を含むインフラ建設に中国企業CGGCが覚書を交わす
FCT, Chinese firm seal pact on housing
http://www.vanguardngr.com/2009/10/23/fct-chinese-firm-seal-pact-on-housing/
●091025E China, business-standard
中国のアジア,アフリカ,南米を目指すグローバルな経済政策
ND Batra: China's economic diplomacy
http://my.reset.jp/adachihayao/index091025E.htm
●091021H Africa, allafrica
中国はギニアの軍事政権と70億ドルに上る鉱山事業投資から距離を取り始めた
China's Business Ties to the Loathed Camara Junta Could Quickly Backfire
http://my.reset.jp/adachihayao/index091021H.htm
○091020A Srilanka, dailynews
スリランカの首相が成都で温家宝首相と会談して中国の支援を要請
China will continue to support Sri Lanka - Chinese Prime Minister
http://www.dailynews.lk/2009/10/20/news25.asp
●091020D China, tehrantimes
中国にとってイランの原油資源と大きな市場は強い関心
Iran is helping China to achieve energy independence
http://my.reset.jp/adachihayao/index091020D.htm

●アンゴラの原油生産でシェブロンが中国との関係など見通しで2011年25%増

Chevron’s crude oil production in Angola, will rise by a quarter in the next two years and it expects new discoveries to boost the country’s oil production further, Ali Moshiri, Chevron’s president for Africa and Latin America said. Chevron is one of Angola’s largest oil producers, responsible for operating oilfields with an output of over 500,000 barrels per day (bpd) of oil in 2008, of which 145,000 bpd was its own equity oil.

先日もギニアに関連してアンゴラ(注6)の現状を見て,内戦後のその変貌ぶりに驚いたばかりである。シェブロン(注5)によると,そのアンゴラ(注6)に於ける原油生産は,次の2年間,2011年には,25%の増産になると予測しており,この伸びは更に続くとしている。シェブロン(注5)は,アンゴラ(注6)に於ける最大の原油生産企業で,日量50万バレルで,資本配分から見ても,2008年で,14万5,000バレルに達する。

新規の,マフメイラ・ノルテ油田(注8)とトンブア-ランダナ油田(注8)が2009年に生産を始め,2011年のピークには,増分日量13万バレルと期待されている。今やアフリカでもアンゴラ(注6),もっとも活躍している国の一つだ。事業費38億ドルのトンブア-ランダナ油田(注8)プロジェクトは,2009年8月に生産を開始,可採埋蔵量3億5,000万バレル,2011年の生産ピークは,10万バレルと想定されている。

シェブロン(注5)によると,アンゴラ(注6)のポテンシャルはまだまだ高く,多くの多国籍企業が開発を行っている。今年,2009年の総生産量は,200万バレルと考えられ,ナイジェリアを抜く可能性がある。現在の企業は,TOTAL(注9),シェブロン(注5),エクソン(注11)の西欧メジャーであるが,中国企業が西アフリカでの投資を増やしつつある。

中国企業にとって,アンゴラ(注6)のような安定した国は,その中国の経済成長から見て,非常に魅力的だろう。中国企業は,原油ガス資源と見れば,何処でも出かけて行く。中国の経済は,原油依存になって来るであろうし,シェブロン(注5)も,中国企業は,資源を追求して行く上で仲間と考えている。これからのアンゴラ(注6)の問題は,経費のかかる沖合探査だが,原油の価格持ち直しが,これを助けてくれるだろう。

2008年12月にバレル32.4ドルまで下がったものが,現在では82ドルまで回復してきており,これがアンゴラの沖合探査に,大いに助けになる。短期的には価格も流動的だが,シェブロン(注5)は長期的視野で探査に取り組む。アンゴラ政府は,天然ガスの重点を移して行くことを視野に入れており,LNGも,年間540万トンが視野に入っている。LNGプロジェクト(注12)は,46%進捗で,運用開始は2012年の予定である。

(注)H (1) 091028H Angola, 234next,(2) title: Chevron’s Angola output to see a 25% rise by 2011,(3) http://234next.com/csp/cms/sites/Next/Money/Business/5474935-147/story.csp,(4) REUTERS,October 27, 2009 11:17PMT,(5) Chevron,(6) Angola,(7) Ali Moshiri, Chevron’s president for Africa and Latin America,(8) Mafumeira Norte and Tombua-Landana,(9) Total,(10) Chevron,(11) Exxon Mobil,(12) Angola Liquefied Natural Gas (LNG),(13) Angola oil block map,map source: http://www.berkeley.edu/news/students/2003/angola/images/oil-reserve-map.gif,(14) Angola oil block,photo source:http://www.offshore-technology.com/features/feature602/feature602-1.html,(15) graph source: http://www.stratfor.com/files/mmf/4/2/42bbdd324fd5bcd0d6e3e0df9ac7e045033f78ec.jpg,(16)

今日の参考資料

●091028H Angola, 234next
アンゴラの原油生産でシェブロンが中国との関係など見通しで2011年25%増
Chevron’s Angola output to see a 25% rise by 2011
http://my.reset.jp/adachihayao/index091028H.htm
http://234next.com/csp/cms/sites/Next/Money/Business/5474935-147/story.csp

最近の関連資料

●091027E China, ngrguardiannews
中国とアフリカの関係でナイジェリアの原油などその眞の意図は何か
The truth about China-Africa relations
http://my.reset.jp/adachihayao/index091027E.htm
○091025D Nigeria, vanguardngr
ナイジェリアの電力を含むインフラ建設に中国企業CGGCが覚書を交わす
FCT, Chinese firm seal pact on housing
http://www.vanguardngr.com/2009/10/23/fct-chinese-firm-seal-pact-on-housing/
●091025E China, business-standard
中国のアジア,アフリカ,南米を目指すグローバルな経済政策
ND Batra: China's economic diplomacy
http://my.reset.jp/adachihayao/index091025E.htm
●091021H Africa, allafrica
中国はギニアの軍事政権と70億ドルに上る鉱山事業投資から距離を取り始めた
China's Business Ties to the Loathed Camara Junta Could Quickly Backfire
http://my.reset.jp/adachihayao/index091021H.htm
○091020A Srilanka, dailynews
スリランカの首相が成都で温家宝首相と会談して中国の支援を要請
China will continue to support Sri Lanka - Chinese Prime Minister
http://www.dailynews.lk/2009/10/20/news25.asp
●091020D China, tehrantimes
中国にとってイランの原油資源と大きな市場は強い関心
Iran is helping China to achieve energy independence
http://my.reset.jp/adachihayao/index091020D.htm

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